XX tea 2

 もうすぐ亜由美は25歳の誕生日を迎える。
 亜由美の誕生日祝いも兼ねて、慎也は土日の2連休に1泊2日の旅行の計画を立てた。
 目的地は軽井沢。泊まる予定のホテルは食事が美味しくて有名だそうだ。亜由美はガイドブックを買ったりネットで観光情報を見ながら、慎也との初めての旅行を心待ちにしていた。
 そんな亜由美に対して、慎也は意地悪な提案をした。
「旅行に行くまでの5日間、エッチするのは止めとこう」
「・・・何で?」
「その方がホテルで気持ちいいエッチができるだろ」
 亜由美は軽井沢で慎也と結ばれることを想像して赤くなった。これじゃエッチするために旅行に行くみたいで恥ずかしい。
「・・・慎也ってばエッチ」
「亜由美には負けるよ。それまでオナニーも絶対しちゃダメだからね。分かった?」
「え・・・」
「我慢できる?」
「それ位我慢できるわよ。慎也だってしちゃだめだからね」
「俺は余裕」
(5日間かぁ・・・)
 亜由美は土曜までの禁欲生活を思うと溜め息をついた。以前ならセックスやオナニーなどしばらくしなくても生活に支障はなかったのだが、同棲し始めてから性欲が強くなったので我慢できる確証はない。
 亜由美は週末まではいつもよりもがむしゃらに働いて体を疲れさせようと決めた。最初の2日間は慎也とおやすみのキスをした後もすぐに眠りについた。
 3日目の夜、亜由美は風呂上りのティータイムの後、体に違和感を覚えた。パンティの奥がムズムズしてきたのだ。
(こんな時にダメよ・・・)
 亜由美は必死で別のことを考え、気を紛らわせようとした。しかし興奮はすぐには治まらず、足の間からトロリと少量の熱い液体が流れ出るのを感じた。テレビを見ながらくつろいでる慎也の隣で、気付かれないように膝をすり合わせた。
(しちゃいけないと言われたら余計にしたくなってしまう・・・)
 亜由美は食器の片づけをしたり、雑誌を読んだりしながら他のことに集中していたが、くすぶりは完全に消えることはなかった。 同じベッドで慎也が眠りについた後も、高ぶった体と格闘しながら眠れずにいた。
(少しだけ・・・少しだけなら・・・)
 ブラジャーをずらし、パジャマの上から乳首に触れた。 それだけでジーンと下半身に刺激が伝わり、声をあげそうになった。
 亜由美はもう少しだけと思い、両方の乳首を何度も撫でた。そのうち止まらなくなり直に乳首を摘んで刺激を与えた。下半身の疼きがどうしようもなくなり、息を潜めながらそっと下着の中に手を入れた。 茂みを掻き分け、中心を指で触ると既にねっとりと濡れていた。そのまま中指を溢れ出している膣に挿入した。
 ここまで来ると、自慰行為をしていることは確実だろう。 指先を動かして快感を得ようとしたが、震動が伝わったら慎也に気付かれてしまうのであまり激しく動かすことはできない。ゆっくりと奥をなぞりながら心地良い波間を漂っていると、仕事の疲れもあってか知らないうちに眠っていた。
 途中で目が覚めると、自分がまだ手を股間に入れていることに気がつき、急いで抜いた。
(慎也に気付かれてたらどうしよう・・・)
 しかし、朝起きた時も慎也に何も言われなかったので安心した。

 次の日は何事もなく過ぎ、旅行の前日の夜になった。
(ついに明日ね・・・今夜を乗り越えたら明日は解放できる・・・)
 亜由美が帰宅すると、慎也から電話がかかってきた。
「ごめん。今日ちょっと遅くなりそうだから明日の旅行、俺の分も準備しておいてくれる?」
「うん分かった」
「ほんとごめんね。仕事終わったら急いで帰るから」
「気にしないで」
 亜由美はクローゼットから慎也の下着や服を探してかばんに詰めた。 何だか新妻になったような気分でワクワクした。
(コンドームも持っていかなきゃ・・・)
 明日は排卵期に近いということもあり、きちんと着けておかないと不安だ。 いくつかの引き出しを探しているとそれらしいパッケージの小箱を見つけた。
 ふとその傍に見慣れない小瓶があるのを見つけた。不審に思った亜由美はそれを手にとって見る。
「XXジュース?」
 ラベルを見ると使用方法が書いてあった。そこには‘性行為の10分前に飲み物に2〜3滴垂らしてよく混ぜて飲む。’と。
「何これ・・・」
 早速インターネットでその商品の名前を検索すると沢山ヒットした。 キーワードに‘催淫剤’の文字が多く見られる。 『性欲や感度が高まり、オーガズムに導きやすくなる』とのことだった。
 亜由美はこれまでの夜を思い出し、すぐに気付いた。
「慎也・・・これのせいだったんだ」
 慎也が作ってくれるお茶を飲むと、時々体が火照ってセックスしたくて堪らなくなることがあった。きっと亜由美のお茶の中にだけこの液体を混ぜて飲ませていたのだろう。
 亜由美は慎也が明日の旅行にもこっそり持っていくに違いないと予想した。

〜*〜〜〜〜〜*〜〜〜〜〜*〜〜〜〜〜*

 旅行当日。慎也の車で高速を通って軽井沢へ向かった。高原は新緑が綺麗で空気も何となく美味しく感じられる。
 ホテルに着くと自転車を2台借りて町並みを散策した。ホテルの傍には教会があり、亜由美はいつか慎也とこんな素適な教会で結婚式を挙げることを夢見た。
「何か慎也はしゃいでるね」
「自転車なんて乗るの久しぶりだからな」
「そうだね。あたしも」
 二人で談笑しながらサイクリングしながらショッピングを楽しんだ。疲れてくると、木の香りがするカフェのテラスでお茶を飲み休憩した。自転車で坂道を登ったせいもあり、明日は筋肉痛になりそうだ。
 夕方になるとホテルのレストランでディナーコースを堪能した。
 食事が終わり部屋に戻ると慎也はワインとフルーツを頼んだ。 ボーイがワインを持ってくると、亜由美は気を利かせてワインをグラスに注ごうとした。
「あたしが入れるよ」
 亜由美が言うと慎也は急に焦った顔になった。
「い、いいよ。俺がするから亜由美はゆっくりシャワー浴びておいで」
(やっぱり怪しい・・・)
「そう?いいの?」
 慎也は亜由美がシャワーを浴びている間に、ワインの中にあの怪しい液体を注いでいることだろう。 亜由美は知らないふりをしてあげて素直にバスルームに向かった。
 風呂から上がると二人でワインを飲んだ。
「誕生日おめでとう」
「ありがとう」
「これ、誕生日プレゼント・・・」
 慎也は懐から小さな箱を取り出して亜由美に渡した。 開けてみると小さなダイヤのしずくがトップについたプラチナのネックレスがあった。シンプルかつ上品でどんな服にも合いそうだ。
「わぁ・・・!可愛い!」
「気に入ってくれた?」
「・・・うん。慎也が選んでくれたなんて嬉しい」
 嬉しさのあまり亜由美は少し涙ぐんだ。 大好きな人と付き合って一緒に暮らせて、お互いを思いやって自分は本当に幸せだと思う。
 慎也は亜由美の傍に行くと静かにキスをした。
 しかしその後、亜由美は急に額を押さえて俯いた。
「何か変・・・」
「どうしたの?」
「ちょっとめまいがする・・・」
「大丈夫?」
「・・・悪いけど少し寝ていい?横になれば治るかもしれないから・・・」
「そっか。疲れたのかもしれないな。ゆっくり休みな」
 お預けをくらった慎也は少し落胆した様子だった。
「うん・・・。その間一人でエッチしちゃだめだよ」
「・・・バーカ。俺は亜由美じゃないからしないよ」
 慎也は余裕で我慢できると言った表情だ。
 亜由美が寝ている間、慎也はしばらくの間小さい音でテレビを見ていたが、そのうちシャワーを浴びに浴室に行った。
 その隙に亜由美は飛び起きて、慎也のグラスに用意していたある液体を注いだ。慎也は風呂から上がると一人でワインを飲みながら再びテレビを見ていた。
(寝ている隙にアダルトチャンネルでも見ようか・・・)
 引き出しの中にあるテレビメニューを見ていると、淫乱●●やナースの●●など、沢山のアダルトビデオのタイトルと卑猥な内容が書かれてあった。慎也はそれを読んでいると段々体が火照ってきた。徐々に下半身に血液が集まり始める。このムラムラした気持ちを抑えるには、こっそりビデオを見て抜いてしまいたい。
 しかし亜由美は具合が悪くて寝てるのに不謹慎だと思い、我慢することにした。
 じっとしていても完全に勃起してしまい、バスローブの上がこんもり盛り上がっている。トランクスの上から高ぶっているものをぎゅっと握り締めた。
「ふぅ・・・・・・」
 ますます射精欲を助長させてしまい、低いため息を漏らす。自分もこの日のために5日間禁欲している。そろそろ我慢の限界だった。
 具合の悪い亜由美を無理やり襲ってしまうのは避けたい。
(一度だけ抜こう・・・そうすれば楽になる・・・)
 慎也は決心すると、バスローブの前を開けてトランクスの中から硬くなったものを取り出してしごき始めた。
(あ・・・この感じ・・・気持ちいい・・・)
 亜由美は寝たふりをしながらその様子を伺っていた。
 慎也が最後にオナニーしたのはもう1ヶ月以上前になる。性欲が沸いた時は亜由美と寝れば良いのだから必要なかった。 こっそりオナニーする時は、亜由美の気が乗らない時や生理で出来ない時ぐらいである。
 自分で感じるようにしごいているのもあり、慎也はすぐに高まってきた。セックスでは亜由美を先に感じさせようと色々気を使ってしまう。 自らの欲望のためだけに好きなように動けるのはこんな機会だけだ。
 先走りが垂れてきて潤滑油となる。 赤く充血した先端が摩擦されて卑猥な音を立てる。
ごしごし、ぬちゅ、ぬちゅ、ぐちゅ・・・
 慎也は快感の余り腰が少し浮き上がってしまう。オンナの 熱い泉に挿入しているのを想像し、ゆっくりと腰を振った。
 漏れそうになる声を溜め息に代えながら、目を閉じて快感をじっくりと味わう。絶頂が近づくと手を休め、射精感と戦いながら最後の瞬間までを長引かせようと努力した。机の上にあるティッシュ箱から数枚手に取り、いつでも出していいように準備しておいた。
(そろそろ・・・・・)

 慎也が一人遊びに夢中になっていると分かると、亜由美はこっそりベッドから起き上がり、慎也が座っている椅子のすぐ後ろに移動してぽんと肩を叩いた。
「何してるの?」
「うわっ!!!?あ、亜由美!?」
 慎也は驚きのあまり体がビクンと跳ねた。快感が罪悪感に一気に変わる。急いでトランクスの中にペニスをしまい、うなだれた。
「あの、これは・・・・ごめん・・・・・・」
「別に謝ることじゃないけど・・・」
 自慰行為を見られて、焦りすぎている様子を見ると何だか可哀想になった。しかし、慎也が亜由美に内緒でしていた悪戯を思うと、少しお仕置きしてやらないと気が済まない。小悪魔のような笑みを浮べて亜由美は優しく問いかける。
「我慢できなかったんだ?」
「う・・・うん・・・」
 慎也はばつの悪そうな顔をして亜由美の顔色を伺っている。そんな慎也を見て思わず笑ってしまいそうなのを堪えて亜由美は言った。
「XXジュース」
 口に出した途端、慎也が固まったのが分かった。
「知ってる?」
「知らないよ・・・」
「ほんとに?」
「うん・・・」
 慎也は今ドキマギしていることだろう。
「家にあるのを見つけちゃったんだけど」
 慎也の顔色が変わった。もう隠し切れないと思ったのか慎也は潔く謝った。
「ごめん!出来心で買っちゃった・・・」
「ふーん・・・。あれ、あたしに飲ませたことあるでしょ?」
「うん・・・ごめんね・・・」
 慎也はあっさり認めた。
「やっぱり・・・お茶を飲んだ後とか体が火照って変な感じになる時があったのよね。催淫剤を飲ませていたなんて・・・」
「悪かった!もうこっそりはしないよ」
「こっそりはって・・・」
「だってあれ、気分を高めるのにいいじゃん・・・ね?」
「ふふ・・・そうだね」
 そこで亜由美は小さな小瓶を取り出して慎也に見せた。
「あたしも慎也に実験してみたいんだよね」
「何それ?」
「だから、XXジュース。この瓶に中身を移し替えたの。だから元の瓶に入ってるのはただの水」
「え!?」
 慎也は口を開けて驚いた。
「今日もあたしに飲ませたのかもしれないけど、全然効いてないよ」
「そうだったのか・・・やられた」
 亜由美は先程慎也に飲ませたことは黙っておいた。
「それでお願いがあるんだけど・・・」
「な、何?」
「今日はあたしの誕生日だから言うこと聞いてね」
 亜由美は微笑んだ。
「は、はい。亜由美さま・・・」
 慎也はすっかり亜由美の言いなりになってしまった。
 亜由美はグラスに催淫剤を少し多めに入れてワインを注ぎ、混ぜて慎也に飲ませた。また、慎也のバスローブを脱がせると紐をとって、慎也の両手首を合わせてきつく縛り、手を自由に使えないようにした。さらに自分のバスローブの紐を解いて足首も同じように縛った。
「あたしはここで観察してるから」
 亜由美は椅子に座り、ベッドの上でバスローブの前がはだけて寝ている慎也を満足そうに眺めた。
「何てプレイするんだよ・・・」

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