私はナース!? 1 (当直室での秘め事の続編) あれから半年が過ぎ、私は無事5年生に進級することができた。 面倒臭がりの私が夜遅くまで勉強し、膨大な量の試験を乗り越えることが出来たのには彼氏である匠の存在があったからだ。 現在も二人とも多忙故、月に2回程しか会えない。 私は毎日の臨床実習と勉強に終われ、匠は外科に進み専門的な勉強を始めたばかりである。 肉体的にも精神的にも厳しい学生生活だけど、彼氏に会えなくてぴーぴー泣いていた去年よりも少し大人になった気がする。 何とかやっていけるのは忙しい中でも匠がマメに電話してくれるからなんだけど…。 深夜12時過ぎ。 眠い目を擦りながら参考書を開いていると携帯が鳴った。 匠からの着信音だ。 「もしもし」 「もしもーし・・・」 「あぁー今日も疲れた」 「毎日遅くまでお疲れ様」 私は彼氏の多忙さに理解がある彼女なのだ。しばらくの間、我慢我慢・・・。 「そうだ、今度の連休だけど、1日休み取れるかもしれないから」 「そう。よかったね」 匠だって一人で体を休めたい時もあるだろう。最近は自分からは会いたいとは言わないようにしている私。 「時間があったら絵実んち行くから」 「いいの?」 「うん。・・・あー、1週間乗り切って、早く会いてーよ」 匠に会える・・・二人きりで過ごせる・・・。 その後、適当に雑談していた時も私は舞い上がっていた。電話を切った後も自然と顔がにやけてくる。 「よし、あたしも頑張ろ!」 もうすぐ会えると思うと、難しい勉強も乗り越えられそうな気がした。 ◇ ◇ ◇ 日曜日の昼過ぎに部屋のチャイムが鳴った。 「はーい」 「久しぶり」 「来てくれたんだ。ありがとう」 私は満面の笑みで匠を出迎えた。 匠は睡眠不足のため少し疲れた表情をしていたが、笑顔で答えてくれた。 恋人と会うだけで幸せな思いができるなんて、滅多に会えない恋愛も悪い所ばかりではないのかもしれない。 ベッドの上で二人でゴロゴロしながらテレビを見ていた。 「ここにいたら寝ちゃいそうだな。どっか行くか?」 「匠は疲れてるからゆっくりしていいよ」 「そう?ごめんな」 匠はうとうとしているようだが、私をしっかり後ろから抱きしめている。 そんなにされたらドキドキしてテレビを見てられないんですけど・・・。 お腹の辺りに回されていた手が徐々に動き出した。 胸の膨らみに到達し、軽く握りながらもみもみされた。 やだ・・・寝惚けてしてるのかな・・・? 私は早くも体の一部分が熱くなってきたけれど、疲れている匠に余計な体力をつかわせまいと黙ってじっとしていた。 予想通り、匠の手は段々動きが鈍くなっていく。 やっぱり眠いのね・・・。 ふいに匠は私をぎゅっと抱きしめると小さな声を出した。 「ん・・・・・絵実・・・・」 「・・・寝言?可愛い・・・」 私がくすっと笑うと、後ろから声が聞こえた。 「起きてるよ。またこの前みたいにコスプレする?」 なに?コスプレ!? 唐突に言われたので驚きを隠せない。 「なな、何よ・・・。コスプレって」 「ほら、前に絵実が病院まで押しかけてきてエッチしただろ」 「・・・・・・」 あのことを言うか・・・。 あの時は夢中だったけど、後で思うと何であんなことをしたんだろって恥ずかしくなるんだから。 「また白衣着てしようぜ」 「・・・別にあれは普段着みたいなものだから、コスプレじゃないし・・・」 「そうか。・・・じゃあナース服とかいいかもな」 「ナース服!?匠ってそんなのに興味あったんだ」 「んー?似合う子なら可愛いだろ」 似合う子って?? 「可愛いナースがいるんだ・・・・・」 私は少し心配になって尋ねた。 「そりゃ、あれだけ沢山いたらたまにはいるよ。別に付き合いたいとか思わないけど。看護師なんて大抵は怖いおばさんか、気の強い女だからな」 確かに看護学生は初々しくて可愛いのに、実際に病院に行けば図々しそうな人が多く目に付く。まあ、看護師なんてしっかりしてないとやっていけないよね。 それを言うなら女医だって十分プライドが高くて怖そうなんですけど・・・。 「その前に・・・普通のエッチでいいや」 匠は再び手を動かし始めた。 今度ははっきり官能的と分かるような手付きで。 服の上からだけど時々中心を探り当てては指で強く押した。 「あ・・・うふぅ・・・」 鼻にかかった声が漏れてしまう。 後ろから首筋にキスしながら匠が囁く。 「1ヶ月ぶりだな」 「う・・うん・・・その間我慢できた?」 「まあね。絵実を想像してやってたこともあるけど」 「う、うそぉ・・・・」 男の人ってか、匠はどんな風に一人エッチしているんだろう。 どこで?どんな格好で? 私のことを想いながら必死で手を動かして…? こんなことを想像する私は何てスケベなんだろう・・・。 匠の手が服の下に入ってきて、直に肌に触れた。 パチンとブラジャーのホックを外される。 中心を避けるように大きな掌で私の胸を下から持ち上げるように揉んだ。 「ぷよぷよで気持ちいい・・・癒されるわ・・・」 匠はしばらくやわやわと揉んでいたがそのうちに寝息を立てていた。 「寝ちゃった・・・?」 後ろを向くとあどけない寝顔をしている彼が目に入った。 普通のエッチに飽きちゃったのかな・・・ 1ヶ月ぶりに会ったのだから思い切り抱かれたかった。 私だって疲れているけれど好きな人とエッチしてストレス発散したい。 でも我侭を言って困らせたくなかったから我慢することにした。 股間にそっと手を当てて匠の隣で眠りについた。 それからも私は匠にふさわしい女になるために、会えない時間を有効に活用した。 以前ほど悲しくなることはなかった。 世の中の忙しい彼氏と付き合っている女性たちはきっと同じような思いをして、耐えて頑張っているのだろうから。 寂しさには慣れたけれども、週末になると時々体が火照ってどうしようもなくなる時があった。 そんな時は勉強を終えた後、レディコミを読みながら恥ずかしい場所を手で弄っていた。誰にも知られたくないエッチな私・・・。 匠からは週に1、2回は電話があった。 「仕事中にナース見てムラムラしてるんじゃない?」 「うーん・・・」 「するんだ!?」 「可愛いナース見たらたまにドキッとするよ。特に初々しい子とか」 「たーくーみ!」 私だって本気で嫉妬するほど子供ではないけど、少し気になる。 色気づいた若い看護師が匠を誘惑してたらどうなるんだろうって・・・。 「男の本能だからな。じゃ、今度おまえのナース服、姿楽しみにしてるぞ」 「あのね、あたしナース服なんて持ってないし。看護学生なら買えるだろうけど」 「俺が用意しておく。じゃあな」 「は?」 用意しておくって?匠が買うのか・・・? 不審に思いながらも、匠にナース服のことを言われてからコスプレが気になってしまい、ネットでどういうものか調べてみた。 セーラー服、メイド服、着物、婦人警官、過激なSMコスチュームなんてのもあった。 ナース服なんてまだ甘い方なのかもしれない? 「バカだなあ」と独り言を言いながらも、私はちょっとワクワクしてしまった。 next→ 愛しの彼といつもより♡なHを 女性のための官能小説・目次 |