すれ違い 4 綾乃の体は守山によってどんどん開発されていったが、相変わらず綾乃が一方的に愛されるだけで、守山と交わることはなかった。 (あたしばっかり気持ち良くなってるけど、このままでいいんだろうか・・・) 下ネタはよく話すのに、この悩みだけは友達にも相談出来なかった。「綾乃の彼氏は勃たない」なんて陰で言われたら、守山に申し訳ない。 しかし夜になると、守山の手技の虜になる自分がいた。 潤った泉に怪しく振動するローターを挿入されると下半身が蕩けそうになり、さらなる快感を求めて腰を動かした。 (もっと奥まで・・・もっと深くいれて・・・) 異物感に戸惑いがなくなる頃には、守山のものを挿入して欲しいと願うようになった。 指やローターだけでも十分気持ちいいのだが、何処か物足りない気がする。 ことが終わった後に、綾乃は裸のまま守山に抱きついた。 「どうした?」 「ちょっと寂しくなっちゃって・・・」 「こんなに近くにいるだろ」 守山は綾乃の髪の毛をくしゃっと撫でた。 「ねえ・・・」 「何?」 「幸太と・・・裸で抱き合いたい」 綾乃は思い切って自分の希望を伝えた。 「は?綾乃、裸じゃん」 「そうじゃなくて、幸太も脱いで・・・」 「男の裸が見たいんか・・・。綾乃のスケベ」 かぁーっと頬が赤く染まる綾乃。 「いいよ。でも我慢できなくなっても知らないぞ」 「我慢って?」 「・・・・・・」 綾乃の質問に答えないまま、守山は起き上がると服を脱ぎ始めた。 下を脱ぐ時、綾乃は直視できずに横を向いていた。 再びベッドに入った守山は綾乃を呼んだ。 「こっち向いて」 恐る恐る振り向いた綾乃を守山はきつく抱いた。 息つく間もなく、唇が当てられる。 守山は綾乃の唇を何度もついばむと「これで満足?」と尋ねた。 初めて男の素肌に抱かれて、綾乃は体がカチコチになる程緊張していた。 守山の胸からも早くなった鼓動が伝わってくる。 甘い空気が二人を包み、時間がゆっくりと流れた。 緊張が少し解れると、周りを見る余裕が出てきた。 女の子とは違う硬い胸板にお腹、逞しい腕の筋肉・・・。 そして、下半身に何かゴツゴツしたものが当たっていることに気付いた。 (え・・・固くなってる?) 初めてなので確信はできないが、位置からしてアレだということになる。 守山は以前、EDだから出来ないと言ったはずだ。 いつの間にか治ったのか、もしくは本番になると出来なくなるのかもしれない。 「ねえ・・・触ってもいい?」 守山の大きくなったものに興味を惹かれた綾乃は尋ねた。 「何を?」 (何をって、言える訳ないじゃん・・・) どう答えていいか分からない綾乃は手で守山自身を軽く叩いた。 「もう触ってんじゃん・・・。いいよ、もっと触ってみな」 守山は綾乃の手を取ると熱くたぎったものに押し付けた。 それは綾乃が想像していたよりもずっと太く大きいものだった。 中心に骨があるかのように硬い。 そろりそろり先までなぞってみると、ローターとは比べ物にならない程の長さだ。 (こんなに大きいの、ほんとに入るの?) 守山は綾乃の小さな手に触れられると、血液が集中してますます固くなった。 最初は遠慮がちに触っていた綾乃だったが思い切って握ると、適当に上下に擦ってみた。 「痛・・・」 「ごめん。・・・どうすれば気持ち良くなるの?」 「どうって・・・最初は軽く触らないと男でも痛いよ。でも、我慢できなくなるからあんまりやるなよ」 「へぇ、そうなんだ」 綾乃は言われた通りに、触れるか触れないかのソフトタッチで、そっと撫でた。 (ふぅ・・・・・・) 守山は気付かれないようにそっと息を吐いた。 ぎこちない手付きだったが、気持ち良くしようと頑張ってくれている姿勢が守山には嬉しかった。 (どこまで我慢できるか・・・) 目の前には全裸の彼女、そして自分も裸になり性器を弄られている。 守山は今すぐにでも綾乃を組み伏せて、挿れてしまいたい衝動を必死で抑えていた。 一方で綾乃は、茎の先端を触るとぬるっとした液体が出てきたことに驚いていた。 (な、何これ!?もう出ちゃったの?幸太って早漏とか・・・?) 「それは我慢汁だよ」 綾乃が考えていると守山が口を開いた。 「が、我慢汁?」 「そう。男も気持ちいいと濡れてくるんだよ」 そういえば、綾乃もそんな話は聞いたことがある。 「へぇ・・・。ってことは、幸太も感じてるの?」 「そう。だからもうお終い」 「えーーー?」 「これ以上やってたら綾乃に挿れちゃうから、止めよ」 「う・・・ん?」 (いれちゃう?今はそういう行為をしてるんじゃないの?ってか、幸太はできないからいいんじゃ?) 綾乃は訳が分からなくなってしまったが、肉茎を触るのを止めた。 何故か守山の肩が震えているのに気付いた。 「どうしたの・・・?」 心配になって綾乃が尋ねると、 「俺がEDってのは冗談だよ」 笑いを堪えながら守山が言った。 「え??冗談!?」 それを聞いた綾乃は呆然とした。 「俺の機能はこの通り、正常。多分な」 守山は自分の股間に手を当てた。 「嘘・・・。あたしがどれだけ心配したか・・・。また幸太にからかわれたんだ?最悪!!」 綾乃はそっぽを向いて嘆いた。 「まあ、ちょっとからかったのもあるけど・・・。一応、塾の生徒だったんだから、やっちゃうのはどうかと思ったんだよ」 守山は塾の講師である故、生徒である綾乃と関係を持つことに対して慎重になっていたのだ。 我慢できなくなり、一方的に綾乃の体に触ることはあったが・・・。 「あたし、あの時もう塾行ってなかったし・・・。高校も卒業してたよ」 「まあな。それに淫らな行為はしちゃった訳だしな。俺も中途半端なやつだよ・・・」 綾乃の友達にも大学生か社会人の彼氏がいる友達なんて珍しいことではなかった。ある程度付き合うと、当然エッチは済ませているだろう。 守山は軽い発言は多いけれど、根は生真面目なのかもしれない。 「とにかく、幸太が病気じゃなくて良かった・・・」 「心配してくれてたのか」 「今度はあたしの仕返しね・・・」 綾乃は守山のまだ怒張しているものを握って撫でた。 「こらっ・・・」 綾乃の手の中で剛直はピクリと反応した。 「幸太って・・・自分だけ我慢して、辛くなかったの?」 「そりゃ辛かったな。でも綾乃を傷つけること考えたらそれ位・・・」 「別に傷つかないから。我慢しなくて良かったのに」 綾乃は拗ねた口調で言いながら布団に潜ると、大胆な行動に出た。 守山の下半身に暖かい感触が走った。 綾乃は守山のペニスに口をつけたのだった。 先端をぺろぺろ舐めたり、手で軽く扱いたり綾乃なりに愛撫を続けた。 経験のない綾乃はテクニックもないし、咥えることも出来ない。 しかし長い間我慢していた守山にとっては、ぎこちない舌使いでも自分から舐めてくれているというだけで充分だった。 プライドが邪魔して言えなかったが、守山には余裕が無くなっていた。 小さく溜め息を漏らしながら綾乃の愛撫を静かに味わっていたが、突然布団をばっと剥いだ。 守山の股間でしていることが丸見えになり、綾乃は焦った。 「うそ!見ないでっ!」 「綾乃がしてくれてるのを見たい。続けて」 「えー・・・見られたら出来ない・・・」 「やれよ。後でもっと気持ちよくしてやるから」 何とか宥めると、綾乃は再び続けた。 張り裂けんばかりに大きくなった一物を綾乃は小さな口で愛してくれている。 舌で撫でられる度に守山の欲望は果てしなく大きくなる。 このまま綾乃の口の奥まで突っ込みたい想いを抑えようとしたが、 繋がらないことには治まらない、激しい衝動が守山を襲った。 「もう我慢できねえ」 守山は綾乃の下半身に顔を近づけシックスナインの体勢になると、いきなり敏感な突起にしゃぶりついた。 舌先で硬くなった芽をくるくると弧を描くように舐め回した。 綾乃の体は蕩け始め、守山のものを構ってられない位感じてしまった。 「あっ・・んんーっ・・・やだっ・・・あたしまた・・・・」 再び絶頂への階段を登り始めた綾乃に守山は言った。 「このままイク?それか、ローターがいい?」 「・・・幸太のでイキたい」 綾乃がどういう答えでも守山は繋がるつもりだったのだが、さらにイジワルを言った。 「どうして欲しいって?」 「幸太の・・・挿れて欲しい・・・」 一生懸命訴えてくれた綾乃の声を聞くと、愛しさが込み上げてきた。 (やってもいいんだよな・・・) 最後の行為を行うと、綾乃を壊してしまいそうな、汚してしまいそうな気がしていた。 「ほんとにいいんだな?」 「うん・・・。一つになりたい・・・」 「言っとくけど、ローターなんかよりずっと痛いぞ」 綾乃は覚悟を決めたように小さく頷いた。 守山はゴムを装着すると入り口にあてがった。 守山が先端を入れようとした時、綾乃はローターとは比べ物にならない程の圧迫感を感じた。 綾乃は十分濡れていたが、なかなか入らず、守山自身もきつく締め付けられて少し痛みを感じる。 「うぅっ・・・」 眉間にしわを寄せて痛みに耐えているようだ。 「痛いか?今日は止めるか・・・」 守山が気遣ったが綾乃は、 「大丈夫だから・・・止めないで」 気丈な振る舞いを見せた。 焦ることは何もない。守山はたっぷり時間をかけて奥まで入った。 綾乃のきつく締まる壁に包まれ、温かく感動的だった。 「入ったよ」 綾乃の髪を撫でながら守山は言った。 「ほんと?一つになれたんだ・・・。嬉しい・・・」 綾乃の瞳がきらきら輝いていたのは、涙のせいだった。 「動くから痛かったら言えよ」 守山はゆっくりと送り出しを始めた。 動く度に綾乃の襞がペニスに絡みつき、守山の官能を刺激する。 このままでは綾乃を感じさせる前に達してしまうだろう。 いつも本当に好きな女相手には長く持たない。 (くそっ・・・俺は童貞じゃねえぞ・・・) 熱い吐息を漏らしながら高みへと昇っていく守山を綾乃は優しく受け止めた。 「やっと聞けた・・・」 「なに?」 「幸太の気持ち良さそうな声」 綾乃は下で嬉しそうに微笑んでいた。少し痛みを感じていたが、守山が必死なのが心底嬉しかった。 「うるせーーー・・・」 守山は綾乃に指摘され恥ずかしかったが、興奮を止めることはできなかった。 自分の意志ではコントロールできない発射段階に来てしまった。 「もう限界・・・」 綾乃への想いを力強くぶつけた刹那、欲望の証を吐き出した。 今まで我慢した分、欲望が溜まりに溜まって、体が震える程気持ちいい射精をした守山。 (マジで気持ち良かった・・・相性いいかもな) 守山は疲れて大人しく寝そべっている綾乃に声をかけた。 「ごめんな。痛かっただろ」 「大丈夫だよ」 「ローターの太さじゃ物足りなくなるかもな」 「そう・・・だね」 一応守山に合わせて返事をしたが、実はローターの方が断然気持ち良いと思ってしまった綾乃だった。あの中でうごめくような振動は、指やアレではなかなかできない。 綾乃は守山がローターをしばらく使わないのではないかと少し心配になっていた。 二人が真の絶頂を知るまでの道のりはまだまだ続く・・・。 -----------終わり------------ 【あとがき】告白までの部分がだらだら長くなってしまったので削りました。 彼氏がEDという設定にしてみて、一緒に克服するという話も考えましたが、難しそうなので途中で変更しましたTT;女の子に最初にローターの気持ち良さを教えてはいけませんね(笑)いつか、もっと鬼畜な彼氏の話を書いてみたいと思います。 ←back 愛しの彼といつもより♡なHを 女性のための官能小説・目次 ランキング参加中→ 駄文同盟.com |