もてなしエッチ 1 名前変換
 大学のカフェテラスは今日も賑わっていた。
 カップルや友達同士で楽しそうに談笑する中で、あたしは友人のちーちゃん(本名は千里) にちょっと言いにくい相談をしていた。
 あたしには付き合って半年になる彼氏がいる。彼とは同じ学科だが、サークルで仲良くなり、あたしから告白して付き合うようになった。
 優しくて真面目で浮気なんて出来そうにない彼。
 高校の時は軽い男の子と付き合っていたあたしは、何度か浮気され、落ち着いた男と付き合いたいと願うようになった。

 やっと手に入れた彼。なのに物足りない所がある。
 それは、あっちの方が淡白なことだ。
 ちょこっとキスして胸揉んで入れて終わり。
 しかも頻度も少ないと思う。やりたい盛りの大学生にしては…。
 他人の体験談を読んだり、官能小説を読むと濃厚なエッチをしていて羨ましくなる。
 あたしとのエッチはどうでもいいの?楽しくないの?
 いっぱいエッチなことしたくないの?
 一人で勝手にイって、軽くイビキをかいて寝ている啓太を恨めしく見るあたし。
 やばい、女の欲求不満って、いつかヒステリーになりそう…。

「え!?毎回それだけ?」
 ちーちゃんに相談すると、彼女は酷く驚いた声を出した。
「やっぱり淡白かな…?」
「淡白ってもんじゃないよ。それではよく我慢できるね」
 いい恋愛にはいいエッチがつき物って訳ではないけれど、もっと長い時間肌を重ねていたい。 もっと色んな箇所を触って開発して欲しい。
 あたしもに色んな気持ちイイことしてあげたい。
 …あたしってば、贅沢言ってるのかな?
「あたし、あんまり愛されてないのかもしれない…」
「それはないっしょ。愛されてなかったら、ヤリまくって捨てられるよ」
 ちーちゃんがあまりにもあっさり言うものだから、周りにクラスメイトがいないか、ハラハラした。
から襲っちゃえばいいのに」
 ちーちゃんはそう言って、けらけらと笑った。
「そんな…出来ないよ」
 経験が全くない訳じゃないけど、自分からリードするなんて勇気がいる。
「・・・分かった。今度、君を連れてうちに遊びにおいでよ。あたしに任せといて!」
 自信たっぷりで元気よく告げるちーちゃんを見ながら、何やら嫌な予感を感じていた。

 翌週、を連れてちーちゃんのアパートを訪れた。
 大学から電車で2駅の所にある。2DKの学生にしては豪華なアパート。
 居心地がいいからたまに遊びに行くけど、彼氏を連れて行くのは初めてだ。
「どうぞ、あがって。くんもよろしくね」
「お邪魔しまーす。呼んでくれてありがと」
 3人で洋室に行くと、一人の男性が座っていた。
「ごめんね、彼氏がどうしても一緒に飲みたいって言うから…」
「初めまして。俺、千里と付き合ってる長瀬。教育学部の3年なんだ」
 彼はあたし達に挨拶した。
 気さくでイケメンの彼氏。ちょっと軽そうな所が目につくけれど。
 ちーちゃんはあたしと違ってスタイル抜群で、胸も大きいし、化粧も垢抜けていて 憧れてしまう。
 もちーちゃんみたいな人が彼女だったら、いっぱいエッチしてあげるのかな?
「じゃあ、今夜は思う存分飲もう!」
「はーい…」
 こうして4人での妙な飲み会が始まった。
 ちーちゃんと長瀬さんはあたし達がいるというのにラブラブな雰囲気を見せ付ける。
 ほっぺたをつねったり、髪を撫でたり、見つめ合ったり、お互いを好きな気持ちが伝わってくる。見てる方が照れてしまう程、アツアツぶり。
「ちーちゃん達、仲いいね。その秘訣は何?」
「え〜?秘訣なんて、何もしてないよー。ね?」
 缶ビールやチュウハイを何本も空け、みんな大分酔っ払っている。
「いっぱいエッチしてるからじゃない?」
 長瀬さんの答えに、ぎくりとした。
 ちーちゃんはやだ〜と言って、長瀬さんを軽く叩いた。ホントのことだろ?と見つめる彼。
 …、怒ってないよね?
 恐る恐る表情を伺ったが、ちょっと赤くなって笑っていた。
「いいっすね。仲良くて」
 なんて言って、ちーちゃんの彼氏にビールを注いだりしている。
 どうやら、そっち系の話が苦手なわけでは無さそうだ・・・。
 2時間も経つとみんなすっかり酔ってしまった。
 も眠そうにしてるし、ちーちゃん達のラブラブ度もアップしている。
「そろそろ帰ろうか…」
 に声をかけた。
「そうだね。俺ら、お邪魔みたいだし」
「何言ってるの。今日は泊まって行ってよ!隣の部屋空いてるから」
 片付けをしようと空き缶を手にとると、ちーちゃんがキラキラ輝いた目で言った。

 結局断れずに、泊まることになってしまった。
 と二人で一人用の布団に入っている。お酒のせいか体がぽかぽか火照っている。
「うち以外で、こうして二人で寝るの初めてだね」
「うん…」
 心なしかは緊張しているように思える。やっぱり意識しちゃってるんだろうか。
 酔ってる今なら自分から出来るかもしれない。キスして抱きついたりしたら…。
「あっあぁぁ〜ん」
 その時、隣の部屋から甲高い声が聞こえた。
 聞き耳を立ててしまう。もビクッと反応した。
 すぐ隣にはちーちゃんと彼氏がいる、ということは?
「あぁっ、だめぇ…」
「だめじゃないだろ?千里はこんなに濡らして淫乱なヤツだな」
 耳を疑うような彼の言葉を聞いてしまった。
「いやぁ、あぁん…あっ、あっ……」
 艶かしいちーちゃんの喘ぎ声が絶え間なく聞こえてきて、あたしのカラダは忽ち変化した。
 薄い引き戸の向こうで二人がしていることと言えば、間違いなくエッチなこと。
 もう、ちーちゃんってば、こんな時にしなくても!
 変な気持ちになっちゃうじゃない。
 お酒も入っているせいか、じゅくんと熱い液体が溢れそうになる。
 すぐ隣にがいるのにどうしよう!?
 はごそごそ動いたりして、明らかに意識している。
「千里はもう欲しくなったの?我慢できない子なんだねえ」
 彼氏も凄い台詞を口走って、心臓が飛び出そうになる。
 でも、ちょっと聞いてみたいという気持ちがあった。ちーちゃんがどれだけ乱れているか、声で分かる。あの彼にとても気持ちいいことをされてるんだ思うと、羨ましくて堪らなくなる。
 はあれを聞いてどう感じているんだろう?
 あたしにもあんな風に気持ち良くして欲しいよ。

ー」
 突然、ちーちゃんがあたしを呼ぶ声が聞こえてくる。
「なに…?」
「今ね…あっああっ…」
 ほら、ちゃんと言えよ、と彼氏の声が聞こえる。
「あのね…くっ苦しいからちょっと来てくれない?…君も一緒に…」
「は??」
 何を言っているのか分からない。
 苦しいって、二人でエッチしてるんでしょう?なんで…?
 答えられずに唖然としていると、おねがい…と苦しそうに懇願する声が聞こえる。
「どうしよう?」
 と二人で顔を見合わせて困る。
「とりあえず、行ってみるか…」
 が立ち上がった。あたしもつられて着いていく。
 ガラっと引き戸を開け、ちーちゃんの様子を伺う。
 眩暈がしそうな光景が目に映った。
 ベッドの上で全裸で重なっているちーちゃんとその彼氏。
 見てはいけないものを見てしまい、引き返さなきゃいけないのに、足が床に張り付いて動かない。
 すごく淫らだった。見た途端、子宮が疼いてショーツが濡れる程、興奮した。美しかった。
 ちーちゃんのおっきな胸にピンと立ち上がった薄紅色の乳首を彼氏は咥えた。舌を出して、いやらしく舐め回している。
 ちーちゃんは、よがり声をあげて腰をクネクネ動かして、気持ち良さそうだ。
「ああん!いいよぉ…たちも一緒に…」
 一緒にって、ちーちゃん何言ってるの!?
「見てないで一緒にやろうぜ。楽しいよー」
 長瀬さんもそう言って、見せ付けるようにちーちゃんの胸を揉んでは、指先で蕾を嬲った。
 ちらっとを見ると、呆然と立ち尽くしている。
……?」
 手は股間にあてられており、それが何を意味するのか分かった。
「ほらほら!今夜限りなんだし、みんなで楽しもうよ。彼氏も我慢しなくていいよ」
 彼にそう言われると、のあたしを見る顔つきが変わった。
 あたしの腕を掴むと和室に引っ張っていき、乱暴に布団の上に押し倒した。
「いやっ…」
 すぐさまあたしの上に覆い被さってくると、は激しいキスの雨を降らせた。
 何度も顔を組み替えては互いの唇を貪る。
 やったね、ごゆっくり!という長瀬さんの声が耳に入ったが、二人とも止まらなかった。
 ドアが開いたままだ。でもそんなこと、気にしていられない。
 磁石に引き寄せられるように、何度離れてもの唇が欲しくなる。
「ふぅ…んっく……」
 堪らなく気持ちいい!
 きもちいいよと言いたい代わりに、くぐもった声が勝手に出てくる。
「どうしたの?いつもより反応いいね」
 が尋ねてくる。
 だって…こんなに情熱的なキスをしたのは初めてじゃない?
 ゆっくり感じられるような前戯もないし。
 あたし、ほんとはもっとキスして欲しかったんだよ。
 の舌が中に潜り込んできてあたしの舌を捕らえる。滑らかに動く舌に自分のものを絡ませる。二人で零れ落ちる唾液を啜り合った。
 ようやく唇が離れると首筋に移った。慈しむように唇を肌に押し当てる。
 普通のカップルにとっては特別興奮させるような行為ではないかもしれないが、今のあたしにとっては驚きと感動が入り混じる。

 嘘…今まではそんなところにキスしてくれなかったのに。
 ってばどうしちゃったの?
 やっぱりちーちゃん達のを見たからかな?
 あんなのを見せ付けられたら女のあたしだって瞬時に欲情してしまう。

 耳朶の入り組んだ所にの舌が差し込まれる。
 ざーざー
 熱い吐息と共に舐め上げた時の不思議な音が聴覚を刺激し、の心に秘めた欲望の声を聞いているようでゾクゾクさせられる。
は耳が感じるのか?」
 低い声で囁く。
「やっ…分かんない…」
 そう言いながらもあたしは態度で示してしまう。
 溢れ出しそうになる熱いものが心配で、腰をもじもじ動かす。耳朶をなぞられるとピクンと体が震える。
 どうにかなっちゃいそうな体。他人の家だというのにこんなにも乱れてる。
 はあたしの服に手をかけ引っ張ると「、いいよね?」と尋ねた。
 あたしはうんと頷く。
 ここがちーちゃん家でも構わない。
 すぐ隣に彼女達がいるけれど、同じような事をしてるんだもの。いや、もっと濃厚でいやらしくて甘いやつを。
 もあんな風にあたしにして、甘い声で鳴かせて欲しいよ。
 あっという間に服を脱がせると、ショーツにまで手をかけられた。
 あたしは腰を浮かせて脱ぐのを手伝った。どうせ履いていても使い物にならないであろう。 クロッチ部分がベトベトになっていて気持ち悪い。
 はあたしの下着を触るとニヤリと笑みを浮かべた。
「もうこんなに濡らしてる…千里ちゃん達を見て感じちゃった?」
 あたしが知ってる彼はそんなこと言わない。
 こんなこと言える程、濡れなかったのもあるけど…。
だって……いつもよりエッチじゃん」
「そうか?」
「うん。だってあんなに…激しいキスなんかしたことない」
 体が蕩けそうになるってああいう時のことを言うんだ。
 あたしはずっと待ち望んでいたんだよ。
「そうだっけな…。ごめん、俺いつも早く挿れたくって、急ぎ過ぎてたかな」
 すまなそうに謝ったから、あたしは横に首を振った。
 ちゃんと言わなかったあたしも悪いんだから…。
 でも今なら言える気がする。胸に秘めている気持ち(欲望)を。
「じゃあ…ちーちゃん達みたいにいっぱい舐めて。エッチなこといっぱい言って?」
 あたしは酔いに任せて告げた。
「…分かったよ。がこんなに淫乱だったとはね」
 その瞬間、官能の世界の扉が開く。
 小さな胸で主張している突起をちょんと指で突っつく。
 ああっと高い声が漏れた。
 やばい、今の声ちーちゃん達に聞こえたかも…。
 焦ってるのに、は両方の突起を指で摘んでクリクリ弄ってる。
「あっ…あんっ……だめだよ…」
 あたしは手の甲を口にあてて声を押し殺した。それもいつまで持つことやら。
「だめじゃないでしょ。は乳首を触られてこんなに喘いでるんだから」
 ほら否定できない、と言いながら、は次々と仕打ちを与えてくる。
「じゃあ次はもっと喜ばせちゃおうかな」
 ペロッと舌を出すと、先端をひと舐めする。
「ひゃぁん」
 とんでもない刺激にあたしの理性は崩壊しそうになる。
 飴玉のように口の中でころころ転がされる。
 もうダメ。 じゅん…どころかドボドボ溢れ出してきそう。
「もう我慢できなくなったの?尻がくねくね動いちゃっていやらしいね…」
 どこで覚えてきたのって問い詰めたくなる位、は卑猥な言葉を浴びせかける。
 攻めてって言ったのはあたしだけどね。
 恥じらいも忘れる程の強烈な快感で頭がおかしくなりそう。
 は焦らすようにお腹につーっと舌を這わせたり、腿の内側の際どい所を何度も撫でている。核心に触れてくれないけれど、その行為はあたしの蜜液を奥から誘い出す。
 早く触って…
 もっと焦らして…
 もっと欲望を曝け出して、いやらしく官能的に踊ろう。
 そう、これをあたしは望んでいたんだ。
…あたしだめ…おかしくなる」
「おかしくなっていいよ。あー、のこんな顔が見られるなら、もっといやらしいことしておくんだった…」
 の手は、湿り気を帯びている場所に潜り込もうとしていた。
 その時、何の前触れもなく引き戸が開いた。
「お楽しみ中のところ失礼〜」
「うわ!」

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