咲き乱れて (2) 「って胸も綺麗だし、いいなぁ」 酔って赤く染まったの胸元を見て、私は呟いた。 「は?」 「いや、さっきお風呂で見た時にね…」 「エッチー。自分だけ勝手に見て…も見せなよ」 「え?あたしはちっちゃいからいいよ」 拗ねたを見て、よく訳の分からないことを口走ってしまった。 「小さいんだ?どのくらいなの?あたしが確認してあげるよ」 は両腕で自分の胸を寄せて、上目遣いで私を見た。男なら鼻血が出そうな光景だろう。 「いいって!どうせBカップなんだから」 彼女の色気に焦って本当のことを言ってしまった。がにやっと笑う。 「へぇ…別にBでもいいじゃん。あたしは小さいのも可愛くて好きよー」 好奇の眼差しでからかわれ、恥ずかしくて顔から火が出そうに なった。巨乳のに可愛いと言われても空しくなるだけだ…。 「もう寝ようっと」 私は羽目を外しているをほっといて、布団の上に寝転んだ。テレビからは相変わらず喘ぎ声が聞こえているけれど、もそろそろ飽きたようだ。隣に敷いてある布団の上に、子供のように飛び乗った。 「ねえ、マッサージしてあげようか?」 「マッサージ?」 「うちの親、エステティシャンだからよくやってもらってたんだよね。 だから、あたしも上手いよ」 「へえ、それはいいね。お肌のこととか詳しそうで…」 「詳しいよ。…まずは、お客様〜、うつ伏せになって頂けますか」 は「デキる」エステティシャン気取りで私を客扱いし始めた。時計を見ると22時になろうとしていた。もうすぐ就寝時間になってあっという間に朝が来て、楽しい旅行が終わってしまう。嫌だ、その後のことは考えたくない。 「どうしたの?嫌?」 私が悲しそうな顔をしていると、彼女は大きな瞳で見つめてくる。 「…ううん。さあ!思いっきり気持ち良くお願いしますよ」 「お任せ下さい」 私が客になってあげると、は満面の笑みを浮かべて言った。 「肩が少し凝っていらっしゃるようですね」 「そうですねえ。勉強頑張ってるから」 「…まあ、それは素晴らしい。学生さんですか?」 「ええ。もうすぐ卒業するんですけどね」 私達は布団でエステごっこを楽しんだ。親から教えてもらったというだけあって、のマッサージは心地良かった。凝り症の肩を絶妙な加減で揉み解してくれる。背中や腰もツボを押してくれているのか、とても気持ち良く全身がリラックスできた。 温泉に入って美味しい料理を味わって、大好きな友人に身体を揉んでもらって、最高に幸せな気分だった。未だにテレビから喘ぎ声が聞こえてくるのを気にしなければ…。 「いつまでエッチビデオ見てんのよ…」 「カード全部使うまで…。今ちょうどいい所なんだから」 普段は冷静でカッコいいの台詞とは思えない。男前だとでもいうべきなのか。まあ、私の前では心を開いてくれているのだから良しとしよう。 の優しいマッサージによって、私は眠気が襲ってきてうとうとしていた。新しい種類のマッサージなのか、背中を撫でるような手つきに変わってきた。ああ、これも気持ちいいなと思っていたら、妙な所に手が…?そこは胸なんですけど? 「ちょ……さっきの何?」 「の胸の大きさ確かめようと思って♪」 全く悪気が無さそうに答える。 「ちっちゃいんだから止めてよね!」 大きかったらいいのかと突っ込まれそうな事を口走ってしまう。 「続けるから仰向けになってじっとしてて。あたし、胸のマッサージも上手なんだよ。女同士なんだから照れない照れない」 いや、普通は彼氏に触られるよりも恥ずかしいだろ、と思いながらも何故か私は素直に従った。と新しい体験をしてみたかったのかもしれない。 私はぎゅっと目を閉じてじっとしていた。の手が胸の上を這って何だか変な気分になりそうになる。さっきまでのマッサージとは違う気持ち良さが広がってくる。 「ブラ、外してもいい?」 「…いいよ」 このままだと危ない方向にいくかもしれないと思ったけど、止められなかった。実はにはソノ気があって、もしかして私のこと好き??漫画のような展開を妄想して、実際にそうだったら困るかもしれないのに私はワクワクしていた。 ブラジャーのホックを外されて、ブラが下にずらされた。 「ふふっ。赤くなっちゃって可愛い」 は明るく努めてくれるから、私もいくらかほっとした。しかし、冗談っぽくやっているのにも関わらず本気で感じてしまう自分に焦ってくる。 浴衣の上から小さな膨らみを掌で撫でてくれる。既に中心が立ち上がっているのが分かった。先端に触れられた時は電流が走る。 男の人のようにがっついたり、乱暴になったりする様子はない。絹が肌ずれするようにソフトなタッチでマッサージされる。女性の身体のことを分かっているせいか、彼氏に触られる時と比べ物にならない位、性的な意味で気持ち良くなってきた。その上に、テレビからのエッチな声が聞こえてきて、本当に淫らなことをされている気分になる。 「気持ちいい?」 「うん…何か変な気持ちになりそう」 「ははっ…いいよ、変な気持ちになっても。エクスタシーを味わわせてあげるっ!」 「エクスタシーってあんた…」 呆れるふりをしたが、私は今の時点でエクスタシーに近い満足感を味わっていた。震えるような快感が下半身を襲い、下着に熱く零れ出している。もっと先に進んで欲しいような、進んだら戻れなくなって怖いような苦しみに似た欲望が押し寄せる。 荒れそうになる息を我慢していると、突然が立ち上がって部屋の灯りを消した。 「え?」 テレビの不自然な光りだけが部屋をチカチカ照らす。これから何が起ころうとしているのか、脳内に怪しく再生された。 「特別マッサージしてあげる」 はそう囁くと、私の中に浴衣の中に手を入れてきた。少しひんやりした繊細な手が私の乳房に触れた途端、カッと頭に血が昇った。 胸を持ち上げるように膨らみを撫でられる。これもエステのメニューにあるのだろうか…。セレブの女性が上品なオイルを塗って撫でられている光景を想像する。 硬くなった蕾もに見られているかもしれない。恥ずかしい。は無言のままマッサージを続けてなら、時折エッチなテレビも見ているようだ。女優の喘ぎ声が聞こえるから、の手つきも官能的になっている気がする。しばらく中心を避けるように撫でていたが、ふいに先端に触れると掌で円を描くように擦ってきた。 「んっ……!」 思わず甘い吐息が零れてしまう。そのまま女優のように高い声を出しそうになるのを堪えて、肩で息をした。 蕾に触れる度に子宮が切なく震える。両足をぎゅっと閉じていたが、隙間から熱い液体が流れるのを止められなかった。完全に性的な興奮を覚えていた。 「何かエッチっぽい…」 「あんたが変な所触るからでしょっ」 「ふふっ…気持ちいいでしょう?」 は指先で硬くなった先端を摘むと怪しく微笑んだ。 「あぁ…あっ…んん……」 もう我慢できない。早く核心にも触って欲しい。しかし幾ら何でも友達同士でそれはない…?なら自分で触っても許されるだろうか? 私は下の充血した蕾を刺激するように太股と腰をもぞもぞ動かした。 「ふふふっ」 私が堪らなくなっているのを見透かすように、は意地悪く乳首へ絶妙な刺激を与えてくれる。やっぱりこの娘、Sの気がある!じゃあ、私はそれで悦んでいるMなのか。 「そろそろカード切れちゃうかも。急がないと…」 「な、何を…?」 は私の質問には答えずに、何と私の浴衣の蝶々結びをするりと外した。そして下着の中に細い指先が入ってくる。 「やっ……」 思わず顔を背けた。アンダーヘアーを触られている感覚がする。 「だめっ!汚いよ…」 「平気。お風呂入ってるし。のなら全然汚くない」 はにっこり微笑んだ。まだ酔っ払っているのだろう。私ならシラフでのに触れるのなんて出来ない。 彼女の指は入り口に到達しようとしていた。私は強く抵抗することも出来ずに、恥ずかしさで身を縮めていた。 割れ目の上に指が来ると、そのままゆっくりと前後に撫で始めた。つるつる滑っているのはたっぷり濡れてしまっているからだろう。 「ふぅっ…んっ…」 女友達に指で犯されている現実を客観的に思い、言い様のない興奮が湧き上がってきた。彼女は私のお○んこを触ってどう思っているのだろう。こんな風に愛することが出来るのは、彼女も自分自身を慰めたことがあるのだろうか。出来るなら私ものを触ってみたい…。 「すごい濡れてる…って濡れ易い体質なの?」 「知らない…」 だって、こんなに濡れたのは初めてだ。彼女の繊細な指遣いにゾクゾクして肌が粟立つ。私は深い所まで誘い入れるかのように遠慮がちに足を開いていった。 「綺麗な花びら…」 「あんまり見ないで…」 こんなことをしてしまって、二人の関係はこれからどうなるの?今まで通り仲良くいられなくなる?それとも秘密の関係を続ける? もういい。難しいことは終わってから考えたい。 一本の指が充分潤った秘所の中に挿入してくる。ずっとこれを待っていた。細いけれど、彼氏のものが入ってくる時よりずっと良い。 「はぁ……」 私は長い間我慢していたおしっこをした時のように身体をぶるっと震わせた。は優しい目で見つめる。 細く綺麗な指で粘膜を擦ってくれる。長年付き合っている恋人のように触って欲しい所を的確に弄ってくれる。の愛撫に私は温かい愛液で濡らして応えた。膣の中を滑らかに指が這う度に、甘く淫靡な気分を味わい、天国に昇ったような快感で身体を支配された。 同じ女性だからなのかツボを心得ている。動きも細かくて、まるで自慰をしているかのように性感帯を攻められる。私は恥じらいを忘れて淫らに腰を振った。 は長い間波間を漂わせてくれた。私が昇り詰めそうになると、動きを止めてじっと休ませてくれた。再び心地良い手淫が始まる。 「気持ち良さそう…」 が目を細めて私の頭を撫でる。 とっても気持ちいいよ…。あんたに毎日されたいぐらい。女同士とか関係ない。こんなにイイことなら、誰だって中毒になっちゃうよ。 「いつでもイっていいよ」 終わりが近いことを知らされる。 もっと長い時間楽しんでいたいのに、私はそんなに我慢強い方ではない。どちらかと言えば敏感な方かもしれない。粘膜が蠕動しての指をきつく締め上げる。 そろそろ来てしまう。目をぎゅっと閉じて、高揚する下半身と戦う。 「っあぁ――――――っ……」 止めようと思っても止められない。喉がカラカラに渇いている。 チカチカ星が飛び散る。この一瞬が最高に気持ち良い。 私はの目の前で全身をヒクつかせながら達してしまった。肩で息をしているとが謝った。 「ごめんね…やり過ぎちゃったかな…」 「ん……」 ちょっと驚いたけれど最高に良かったよ。この思い出だけでしばらくの間、自慰できそうだ。 後悔するのなんて止めてね?嬉しかったんだから。旅行から帰ったら音信不通なんて止めてね?これからもずっと友達でいようよ。 沢山の言いたいことが頭を過ぎったけれど、何一つ伝えられなかった。気だるい体を頑張って起き上がらせた。 「また温泉入ろうよ、」 「う、うん。そうだね」 私は身なりを整えると、爪が短く切られているのを確認した。今度は彼女の裸をしっかり目に焼き付けよう。下手かもしれないけれど、精一杯奉仕しよう。 「就職してボーナスが出たらまた温泉来ようね」 が明るく笑って言った。 「うん!」 とはずっと親友でいたい。窓の外では梅の花びらがはらはら舞っていた。 ―――――終わり――――― ←back 彼といつもより刺激的な♡エッチ 女性のための官能小説・目次 |