大好きだよ、先輩 投稿: 鈴架 様
【登場人物】
城野 鈴架(シロノリンカ) 女 中2 吹奏楽部(主人公)
由宇野 愁(ユウノシュウ) 男 中3 吹奏楽部
岡田 史裕(オカダフミヒロ) 男 中3 野球部
私は今日、大好きな愁先輩に告白する。昨日の夜、決めたことだから誰にも話してない。でも今まで相談にのってくれた子には話す。
今は夏休み。でも毎日部活。今日も暑い。そして私の思いも熱い!!笑
「おはよ〜^^」
「あ、おはよう鈴。」
「あの・・さ。実は、、愁先輩に告白しようと思うんだ・・・。」
「マジ!?いけいけぇ!!鈴架パワー見せてやれぇ♪」
「なにそのテンション??ウケる^^;」
「まぁ気にしないでぇ〜★頑張れよぉぉ!!」
「うん、ありがと^^」
いつもの何気無いことも今日は全て新鮮に感じられる。
そして、会った。愁先輩だ。やっぱり何時見てもカッコいい(笑)。キリッとした目とか、綺麗な手とか。何もかもが良く見える。まぁ好きになってからだけど。。。
「せ、先輩!!」
自分のことだとは思わなかったのか、先輩は振り向かない。
「愁先輩!!」
「んー??あ、城野さんか。」
愁先輩は私のことを城野さんと呼ぶ。誰かに私の話をするときは城野。メールでは鈴架。。。
やっぱり名前で呼んで欲しいけど、そんなこと言えるわけがない。
「おはようございます・・!えっと、、その・・・」
「ん?なにぃ??」
先輩とは部活が同じなのが幸せでしょうがないが、吹奏楽部の中のパートが違う・・・。
ほとんどメールでしか話さないし、最近は先輩も受験が忙しく、メールもしてない。
つまり、最近はほんのたまにしか話さない。
しかも、先輩は私が先輩のことを好きなことを知っている。
私が男友達に言わせたのだ。まぁ、先輩はそのこと知らないけど。。。
「えっと!!今日、部活終わったあと、、話したいことあるんですけど。。。」
先輩も告白だと一瞬で分かっただろう。いや、話しかけた時から思っていたかもしれない。
「ん?何の話?」
分かってるくせに、と思う。
「えっと、、大事な話です!3−8で待ってますから!!!」
3−8っていうのは先輩のクラス。部活の時はたいていしまってるから誰もいない、はず。
今日はちゃんと下調べして空いてることを確かめてある。というか、開けてきた。
「あぁ、うん、了解。」
先輩は見た感じ、天然ボケの性格っぽぃ。実際は知らないけど。
部活が始まる。先輩の方を見るとこっちを見ている気がしてならない。どうしても目をそらしてしまう。
そして、なんやかんやで部活が終わった。
今は3時だ。今日は早めに終わったからちょうど良い。
先輩は部活の中で大事な役割があるから、たぶん教室に行くのは3時半ぐらいになるだろう。
それまで待つとする。
やはり、3年生の廊下は静かだ。吹奏楽部の人でも使わない。鍵がしまっているかも確かめに来ない。何をしようか迷っていると、教室の中にピアノを見つけた。15分ほど季節はずれのクリスマスソングを弾き続け、あとは気長に待とうという気になった。。。
廊下に靴の音が響く。来た・・・・・・!!!
「城野さん?どうかしたのー?大事な話って何??」
このしゃべり方がなんかムカツク。こっちをおちょくっているというか、ちっちゃい子に向けて話すようなしゃべり方だ。まぁ、先輩は声が低いのでそこまでチャラけた感じでも無いけど。
やばい・・・ドキドキしてる・・・。
「えっと、、、その・・・・。」
告白は初めてだ。何度もシュミレーションをしたけど、やはり言葉が出てこない。
「・・・まぁ大事な話とかは後で良いかなぁ?ちょっと頼みたい事があるんだけど。」
予想外のことを言われた。頼みたいこと・・・?なんだろう・・・。告白を遅らせたいのかな・・・。
「え・・・まぁ良いですけど・・・。」
「マジで^^ありがと。」
「で、、なんですか?」
「あ、これなんだけどさ。。。」
といって先輩が差し出したのは楽譜だった。
「このリズム分かんないんだよ。教えてくれない?」
私はリズム系のパートなので分かると思ったのかなぁ・・・。まぁ分かるからいちおう教えよう。うん。
「えっと・・・これは・・」
「あ、立っているのもあれだし、座らない?」
「え、あ、はい。」
先輩は椅子だけ後ろ向きにして向かいあう感じになるように椅子と机をセットした。
「えっと、これは、8分音符が三つで16分音符が2つ、4分音符が一つだから、タタタタッタッタン、ですね。」
なんていう簡単なリズムだ。分からない方が変だ。3年間も音楽をやっていながら分かんないのかな・・・。
私が右手の指で指し示しながら説明すると、先輩が急に私の手を取った。やばぃ・・心臓が・・・!!!
「城野さぁ・・指綺麗だな。」
なにをいいよるんだ、この先輩は。。。私を恥ずかしくさせようとしているのかなぁ・・。
神生って呼び捨てにするの、、、なんでだろう・・・。
反応見てるのかも><;やばぃって!!握られてるよ!?
「えっと・・・あの・・・・・・・・・・」
そして、急に。なんの前兆も無かった。
先輩が急に私の指に爪を立てた。
「痛ッ!!せ・・・先輩・・??」
かなりの痛さだ。先輩は爪をわりかし長めにしてるので、かなりやばい。心臓の高鳴りは別の高鳴りに変わった。なんか・・・怖い・・・。
先輩は何も言わない。なんで?余計怖い・・・。
私が先輩の手をどかそうとすると、左手までつかまれた。しかも片手で。
両手対片手なら勝てる気もしたが、ふりはらっても、いやふりはらうことすら出来ない。
すごい力。爪まではそんなに立てなくなったが、両手の自由がきかない。。。
先輩はそのまま椅子から降りて、私のすぐ近くまで来た。
そのまま手を上まで持ってかれた。やばい、なんかこの状況、かなりやばい・・・。・・・怖い。
「あ・・・あの・・・せ・・んぱ・・い・・・??」
先輩は片手が空いている。どうしよう、この状況・・・。あ、そうだ声を出そう・・・!誰もいないかもしれないけど、外には誰かいるかも!!
「ぃや・・・た、たすけて!!!誰かぁ・・・!!!」
言い終わったすぐ後に、先輩の空いていた片方の手が顔に来た。
口を塞がれた。「ん」を連発することしか出来ない。・・・震えている。手が震える。先輩にもその震えの振動は伝わっているだろう。
先輩は不意に口にあった手を離した。けっこう苦しかったから私がハァハァいってると、またこれも不意にきた。キスされた・・・!!
「んぅ・・・!んぁ・・・やめ・・・ぅう・・・」
好きだけど、怖い。そんな思いが巡る。なんで?としか言いようがない状況だ。。。しかも、まだ先輩は手が片方空いてる・・・。
どうされるか分かんなかった。怖かった。なにするの?って言いたかったけど、口も塞がっている。
そして・・・胸に手がいった。。。先輩の手がしだいに早く動く。やばぃ、、揉まれてる・・・?
口の方はだいぶ先輩も息苦しくなったのか、離してくれた。でも胸の方はまだ続いている。
「や・・・やめて・・・先輩・・・こんなの・・・無理・・・・・・。」
最後の方は声が揺れた。目の前がにじむ。泣いてるの・・・?私・・・?
胸が苦しい。揉まれてるからとかじゃなくて、、、なんかこう・・・胸の奥が・・・。
せつない・・・っていうのかなぁ・・・なんか苦しくて苦しくて・・・。
先輩は私の涙を見て戸惑ったのか、すこし揉む手がゆるんだ。手をつかんだ手も。
今だ、と思って、思いっきりふりほどいた。意外と上手くいった。まだ先輩はすごく近くにいるけど、何も話さない。目がこっちを向いている。でも私は目を合わせられない。
「やだ・・・ちゃんと私の話、聞いて・・・何にも聞かずに・・こんなことしないで・・・。くるしいよ・・・せつないよ・・・。」
声は揺れていた。でもいちおうは聞こえただろう。
先輩は少し私から目をそらして、私の隣の椅子に座った。
「なぁ・・・鈴架は俺のこと・・・好きなんだろ・・・?」
なんで急に名前で呼ぶの・・・。もうやだ。。。
「・・・なんで?なんでそんなこと分かるの・・・?」
もう敬語とか知るか。先輩後輩の関係なんかどうでもよくなった。
「まぁ・・聞いたんだよ。で、どうなの?好きなの?嫌いなの?」
なんで、こう淡々と聞けるのか。私はまだ泣きかけなのに。
「私は・・・先輩が・・・怖い・・・。なんでこんなことするのか分かんない・・・。」
「怖い・・?そんなの答えじゃない。好きか嫌いか。」
なんていうS野郎だ。。。虐められてるような気もしてきた・・・。
「・・・・・・・・・・・・・好きだよ!?好きなのに!!なんでこんなことするの??私の思いなんてどうでも良いの??なんで怖いとか思わせるの!?そんなこと思いたく無いのに!!!」
もう私は怒っていた。いや、内心怒ってなかった。ただ勢いで話した。
「・・・ごめん、でも鈴架が本当はどう思ってるのか、知りたかった。」
「それを・・・さっき言おうとしたの・・・。先輩が邪魔したんじゃない・・・・。」
「鈴架は告白とかしたこと無いんだろ?だからさせなかった。でも俺は言う。鈴架が好きだ。」
「嘘・・・。そんなこと言わないで・・・。嘘つかないで!!口では何とでも言えるじゃん!!私のファーストキスまで奪って!?良くそんなことが言えるよね・・・!!」
そうだ、私・・・ファーストキスだったんだ・・・。初めてだったんだ、何もかも・・・。
「そっか・・・でも俺はほんとに好きなんだ、鈴架のこと・・・。」
「・・・もう聞きたくないよぉ・・・。なんで好きなままでいさせてくれなかったのぉ・・・??」
もう泣けてしょうがない。あとからあとから出てくる。そんな私を先輩は。抱き締めた。
先輩のにおい、先輩がキツく抱き締めてくる。目の前が真っ暗だ。
先輩って痩せてる・・・すごく痩せてる。でもしっかり体は作られてる。。。って何考えてんだ・・・私・・・。
そして、私の涙が全部先輩の服に吸い取られた。少しその辺だけ濡れたと思う。
「うっ・・・うっ・・・・。」
「ごめんな、ごめんな・・・。俺、不器用だからさぁ・・・これぐらいしか出来ないよ・・・。」
何故か急に優しくなった。そして、私もやっぱり好きという気持ちは離れていなかったのか、心臓の鼓動がやばい。先輩にも伝わるぐらいかもしれない。
「あのさぁ・・・優しくやるからさぁ・・・そのぉ・・・」
「やだ・・・。」
「ぇ・・・いや、もう無理だって。俺のS心が爆発寸前だって。」
んなこと言われても知るか、と言おうとしたときには、もう遅かった。
先輩の抱き締める手が離され、左手は私の頭の後ろに、右手は・・・あそこに・・・。やだ・・・!絶対に嫌だ・・・!!そんなの許さないし・・・。。。
でも文句を言わせないようにか、先輩はまたキスしてきた。息が出来るようにたまに離してくれるけど、そんなの私にはやばすぎる。心臓がドクンドクンしてる。
そして、あそこの方の手も体操服の上からさすりだした・・・・・。
たまに・・・自分で触ったりとかはあるけど、そんなもんじゃない。
手のスピードは緩いけど、予想以上の感覚だ。
頭がポーっとするかと思うと、すごく先輩が愛しくて仕方ないという狂気に襲われる・・・。もう意味分かんなくなってる。
先輩はディープキスをしてきた。先輩の舌が私の舌に絡んでくる。。。
先輩はついに、ズボンの下に、というかパンツの下に手を入れた。
あそこが濡れた感じがする・・・。
「鈴架・・濡れてるよ・・・?」
「んっ・・・だってぇ・・・先輩が・・。」
私は喘ぐような声を押さえるために、手で口を覆った。でも先輩がその手をどかした。
「声、聞かせて・・・。鈴架の声、可愛いから・・・。」
顔から火が出るくらい恥ずかしいことを言われた・・・。もうやばい><;噴火しそう・・・・・・。
先輩は手をだんだん速めていった。
「んっ・・・ふぁ・・・や・・・ん・・・。」
「可愛いな・・鈴架は・・・。」
ダメだ、この感覚かな・・・イクってことかな・・・。
そして、だんだん私も何も考えられなくなった。快楽の絶頂に来た感じだ。。。
「イっちゃった・・・?」
「う・・・・たぶん・・・・。」
「今度は俺もやってよ・・・^^」
「んー・・・うん、たぶん。。。」
疲れた、みたいな感覚だったけど、なんか幸せだった。
先輩は私の頭を撫でながら優しく笑っていた。
少し落ち着いてから、廊下に出た。8組は一番端っこで、帰るためには、6,7組の前を通る。そして、7組を通り過ぎようとしたとき・・・
「おい。」
後ろから声がした。私も先輩も振り返る。
「な〜にやってたのかなぁ〜??」
史裕先輩だ・・・。私は話したことはないけど、愁先輩とは仲が良いっぽぃ。前も遊んでいるところを見た。
「史裕・・・お前、見てたのか・・・。」
愁先輩も少し動揺している。私は愁先輩の後ろに隠れてその様子を見ている。
「まぁ・・・ね。正確に言うと聞いてただけだけどさ、大体は分かったよ。お前も計算高いよな、告白しそうな子に逆に襲っちゃうなんて。」
「お前、いつからいたんだ。。。」
「んっとー・・その後ろにいる可愛い子が来る前から。」
「えっ・・・。」
私も思わず声を出してしまった。ということは季節はずれのあのクリスマスソングも聞いていたのか、いや、そんなことはどうでもいい。
「可愛い喘ぎ声だしてさぁ、愁、お前もめちゃめちゃ口説いてたよなぁ??」
「・・・誰にも言うなよ・・・。」
「んー・・・どうしよっかなぁ。」
「お・・・お前・・・!!」
「おっと、落ち着け。じゃぁな、条件だ。条件をのんでくれるなら誰にも喋らない。良いか?」
「・・・なんだ・・・。」
「そうだなぁ〜♪じゃぁ、とびっきりエロさ満点でいかせてもらいますか。」
「いや・・・それは・・・。」
「言ってほしくないんだろ?じゃぁ、条件。その子の胸、揉ませて。」
「・・・は?」
「おぃ、あんたは良いのか、良く無いのか。」
「え・・・。」
私に話をふらないで欲しかった。でも言われたからには答えなきゃ・・・。
「えっと・・・、言ってほしくないけど・・・でも・・・。」
「鈴架、お前が決めろ。俺の体じゃないし、俺の心でも無い。お前に任せる。」
どうしよう・・・。でも言われたくないしな・・・。
「じゃぁ・・・10秒だけなら・・・。」
「は〜?ダメに決まってんじゃん。1分なら良いけどさ。」
「・・・じゃぁ、、それで・・・。」
「おし、決まり。愁もそこにいろよ。」
「・・・良いの、鈴架・・・?」
「・・・うん・・・。良くは無いけど・・・。」
しょうがないことだ。うん、しょうがない。
「じゃぁ、1分な。早くこっち来いよ。」
「は・・・はぃ・・・。」
1メートルぐらいまで近づいていくと、あとは強引だった。史裕先輩は私の手を掴んで体を反転させた。史裕先輩に背を向ける、つまり愁先輩と目があってしまう。いや、目があった。
「・・・。」
「・・・。」
「じゃぁ、今から1分、愁、時計見てろよ。よーいスタート。」
早速な感じで史裕先輩は私の胸を・・・揉みだした・・・。
「痛ッ・・・ぅ・・・。」
「あんまり、痛くしてやるなよ・・・。」
「知るか。俺のやり方だ。」
「チッ・・・。」
私は先輩の顔が見れなかった。悔しくて。苦しくて。切なくて。
私は1分の間、何も言わなかった。愁先輩も何も言わなかった。
ただ、史裕先輩はめちゃくちゃテクニックがあった。
悔しいけど、やっぱり・・・・その・・・うん・・ちょっと気持ちよかったりもした。でも史裕先輩のテクニック有り有りの胸揉みより、愁先輩の不器用だけど優しいやり方の方が何千倍良いことだろうか。
「終わりだぞ、史裕。」
「ぁいよ。ほぃ。」
そう言って、私から手を離して愁先輩の方に少し押した。
「・・・行くか。」
「・・・。」
「じゃぁな。俺はまだやることがあるから。」
「・・・あぁ。」
愁先輩は私の手をひいて引っぱるぐらいの力で連れていった。先輩の悲しそうな、でも優しい背中を見て、私はなんとなく笑った気がした。
その後、夏休み明けのときに、愁先輩と史裕先輩の喧嘩があったとか、無かったとか。
先輩も部活を引退し、まぁ、それから少したってから私の処女も無くなったのだけれど・・・。
先輩はいずれ卒業する。会えても1ヶ月に1度になるかもしれない。でもそういうひとときを大事にして、これからも幸せにやっていけたらな、と思う。
―――――終わり―――――
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