最初で最後のmake love 2 「この後どうする?」 「どうしよっか・・・」 今夜はずっと二人だけで一緒に過ごしたいなんて言えない。 「じゃあ、ホテルでゆっくり飲むか…それでいい?」 先に言ってくれた義人。 「うん・・・いいよ」 コンビニでお酒やおつまみを買った。 近くのシティホテルに入り、空いてる部屋を探した。 1件目。「申し訳ございません。本日は満室です」 2件目。同じだった。 3件目。ダブルとツインの部屋が空いていた。 気を使ってかツインの部屋をとってくれた。 私はダブルでも良かったのにな…。 6階まで上がるエレベーターの中の空気が重苦しい。 もう引き返せないところまで来てしまったと思ったが、罪悪感はそれ程なかった。 部屋に入ると緊張と期待が一気に押し寄せてきた。 「シャワー浴びてくるね」 昼間にシャワーを浴びてきたとは言え、今は真夏。 暑さと緊張のせいでかいた汗を早く流したかった。 「シャワー浴びてくるね」が “変な意味”にとられないといいけど。 私が出ると、 「俺も入ってくる」 と言い、義人もバスルームに入って行った。 義人がシャワーを浴びている間、私はなるべく明るいテレビ番組を選んで見ていた。 シャワーを浴び終わった義人が言った。 「あー、今の時間ドラマやってるじゃん。変えていい?」 「いいよ?」 嬉しそうに恋愛ドラマを見る義人。 そういえば顔に似合わず恋愛ドラマが好きだったね。 コンビニで買ったお酒を飲みながらゆったりとした時間を過ごした。 キスシーンになると恥ずかしかったけど、もうそんな年でもないし…。 数十分が経過し、恋愛ドラマが終わり別の番組になった。 「何か疲れたな」 義人はベッドに入った。 もう寝ちゃうの? もっと色んな話をしたいよ... 寝られたら困る、と焦った。 「ねえ、あたしもそっち行っていい?」 「いいけど、狭くなるぞ?」 そろそろとベッドに入った。 「ほんとに寂しがりやだな」 あの頃のように、からかわれる。 「そんなことないよ」 「俺は寂しいよ。何が寂しいか分からないんだけどね」 「ふーん、あんたでも感傷に浸ることがあるんだ」 「何だよ!」 義人は私をくすぐってきた。 「きゃ!!止めてよ」 お返しに義人の脇腹もくすぐってやった。 「おま..やったな!」 少しの間、二人でじゃれ合った。 「もう寝よっと」 私は背中を向けて寝たフリをする。 「ふーん。じゃあ、こうしよっと」 すねている私を後ろから軽く抱きしめた。 急に後ろが敏感になる。 耳の辺りが、首筋が、背中が・・・愛しさが体中に溢れてくる。 「ゆき、脈拍上がってる?」 「そんなことないって!義人こそ、そうなんじゃない?」 私は向きを変えて、義人の左胸あたりを触ろうとした。 ふいにぎゅっと強く抱きしめられた。 「会いたかった…」 義人が小さな声でそう呟いた。 私はもうどうしようもなく、あの頃の恋心が完全に蘇っていた。 体の奥の方から愛しさが、 熱い液体が、溢れ出すのを止められなかった。 一旦顔を少し離すと・・・義人の顔が近づいてきて唇が触れた。 夢みたい。 またこんな幸せな気持ちを味わえるなんて。しかも、二人同じ場所にいたままで。 胸のドキドキが一層強くなった。 私の背中に回した手に力が入るのが分かった。 キスが深くなった。唇をこじあけられると義人の舌が侵入してきた。 私はそれを素直に受け入れる。 クネクネと官能的な動きをし、口腔内をくまなく刺激する。 卑猥な音が部屋に響き渡る。 んっ、ふぅ…ん… 濃厚なキスに翻弄されて小さな声が鼻から漏れてしまう。 義人は何度も求めてきた。 次第に体から力が抜けてゆく・・・ ←back next→ 愛しの彼といつもより♡なHを 女性のための官能小説・目次 |