最初で最後のmake love 4
義人の指がクレバスの隙間を割って入ってきた。
沢山濡れていたせいか、抵抗なくぬるりと奥へ突き進んでくる。
「あぁっ・・・やぁ・・・ん・・・あぁ・・・・・」
私は一人ではしたない声を漏らす。
指の動きが早くなると、アソコからくちゅくちゅエッチな音がし始めた。
こんな変な音させて恥ずかしい。だけど・・・とても気持ちいい。
義人はいやらしい顔をして夢中で弄っている。

耳の穴にも舌を入れてきた義人。
あったかくて背筋がゾクゾクして官能に火をつける。
熱い息がかかりクラクラしてきた。
「もうダメ・・・欲しいよ・・・」
私は強い快感に耐え切れなくなり、義人に早く入ってきて欲しくて
泣きそうになりながら懇願した。

「おねだりできるようになったなんて、ゆきも立派なオンナになったんだね?
…いいよ、俺もそろそろ限界だから」
義人は微笑すると私の手をとった。
「触って」
股間に導かれると、トランクスの下で主張している義人自身に触れた。
形を確かめるようになぞると、熱い義人のモノが拍動しているのを感じられた。
私の手の上に義人の手が重なり、ぎゅっと握らされた。

ビクンッ!
一瞬、ペニスがさらに大きく膨らんだ。
私はゆっくりと上下にしごいた。
「うっ……」
苦しそうな切なそうな声。
我慢できなくなったのか、動かしている私の手を制止して全ての服を脱いだ。
「待ってろ」
すばやくコンドームを装着すると、両足を開かされる。

ついに義人のが来る…
これから起こることを想像すると、期待が高まり熱い溜め息を吐いた。
全神経を入り口に集中させる。
先端をあてがうと、義人は腰を落とした。
狭い道を広げながら、ペニスはゆっくりと奥の方に進んできた。
お腹の中が怒張したものでいっぱいになり、充足感を味わった。

「はぁ・・・」
義人の切なそうな声が頭上から聞こえてきた。
胸に秘めている想いが溢れそうになり、見つめ合う。
やっと一つになれたね。
私がずっとずっと望んでいたこと。
誰にも言えなかったこの欲望が満たされる日が来たんだ。
色んな感情が混ざって涙が滲んだ。
好きな人と繋がることがこんなに幸せなことだったなんて。
幸せに慣れてしまっていた私は、しばらくの間忘れてしまっていた。

義人がゆっくり動き始めた。
シーツの海で二人はゆらゆら揺れる。
粘膜同士が擦れ合い、火傷しそうに熱くなる。
「はぁん…あ、あぁ……」
だめ…蕩けちゃう。
私のオンナは悦び、歓喜の涙を流し、動く度に淫靡な水音を奏でた。
「ゆき…すごいエッチな顔してる」
義人が腰を打ちつけながら見つめてくる。
「いや…見ないで…」
「…ゆきを大人の女に変えた男がいるなんて何か悔しいよ」

そんな……私だってほんとはあなたに変えて貰いたかった。
ずっと付き合って、いつか自然と義人の体を求めるようになって、
朝が来ても絶望することなく抱き合いたかった。
ペニスの根元とクリトリスに当たる様に腰を自ら振った。

時折聞こえる義人の低い喘ぎ声は私をますます興奮させる。
「…ごめん、優しくできないかも」
切なそうな義人の声。
同時に、怒張した大きなペニスが私の中をかき混ぜ始める。
「あぁん!」
義人と出会ってから長かったが、初めてこんなエッチな声を聞かれた。
膝を持ち上げると、最奥まで義人が入ってきた。
敏感な部分に先端が当たって、火花が弾け飛ぶ。

そろそろ来る。
膣が不規則に収縮を始めた。

義人の腰が今まで以上に激しく動き始めた。
「あぁっ…いやっ…おかしくなっちゃう……」
「…気持ち良くないのか?」
義人に尋ねられて、私は首を横に降った。
「き、気持ち良すぎて…だめになっちゃうよ」
「それならいいじゃないか。俺も…ゆきの中、最高に気持ちいい。
このままじゃ我慢できねえかもしれないな…」
義人は苦笑した。
お互いの性器が激しく摩擦し合って、一気に快感が高まってゆく。

この激しい快感から逃げたいのに、腫れ上がった蕾を擦られて弾けそうになる。
「あぁ…ダメ……イっちゃうよ」
「いいよ…声出して思い切りいけ!」
何も抵抗できなかった。
男の力で激しく腰をぶつけて来る。
睾丸がぱちぱち当たって心地良い。
悲鳴にも似た声を上げる私。
痺れがじわじわと広がった後、足がピンと突っ張った。
襲い来る快楽に身を任せ、全身でアクメを味わった。
一瞬遅れて義人も低いうめき声を上げ、崩れ落ちてきた。

少し体を休めた後、再び愛し合った。
そして義人のものを口で愛してあげた。
あの頃と違って、ちっとも怖くなかった。
大きくて逞しくて魅力的だった。
義人が果てる瞬間の喘ぎ声を聞いてまた愛液が溢れ出し、シーツを汚してしまった。
「濡れやすくなったんだね」
私の足を開き、舌で中心を舐めあげた。
腰を震わせながら悦びの声を漏らした。
ずっとこうしていたい。
そんな馬鹿なことを本気で思わせた。
背後から貫かれると、今までと違う快感が襲ってきて、私は夢の世界に連れて行かれた。
最後に二人の後始末をした後、心地よい疲れが襲ってきて、抱き合ったままぐっすり眠った。

どれ位時間が経っただろう。
「ゆき…」
義人が呼ぶ声がする。
夢か現実か、どちらの世界にいるのか分からない。
「ごめんな」
何が?
尋ねたいのに、私は返事することはできない。
「あの時、俺まだガキで…大学に入って、サークルやコンパが楽しくて仕方なかった…」
ああ、昔の話ね。
そんなに遠くは無い昔の…未だに忘れることの出来ない辛い思いをした時期のこと。
「別れてから、ゆきがどんなに大事だったか気付いたんだ…なんて、今頃言っても遅すぎるよな。今でもずっと後悔してる」
え?どういうこと?
もっと詳しく聞きたいのに、体が動かない。
義人もそれ以上は語ることはない。
私は深い闇の世界へと連れて行かれた。

次の日の朝、私は先に起きて義人の寝顔を見た。
多分もう二度と見ることはないだろう。
「おはよう」
「…おはよ」
昨夜のことは何も言わない。
義人にとって、取るに足らない出来事だったのかもしれないね。

駅の周辺で軽食をとった後、別れることになった。
「もうすぐ好きな人の誕生日だから何か買ってあげようかな」
「へえ」
私の精一杯の強がりに義人が相槌を打つ。
残念そうな、興味がないとも取れる言い方で。

結局、本気で好きなことは言えなかった。
一夜限りの過ちだと思われているだろう。
でもこれでいいんだ。
家に帰ったらまたいつもの生活が待っている。
義人との思い出を胸に秘めて、私はこれからの人生を
とても大事にしてくれてる今の恋人と一緒に歩んでいこうと思う。

―――――終わり―――――

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【あとがき】皆さんには忘れられない人はいますか?一番好きな人とは結ばれない、切ない女性の心情を書いてみました。二度とできないと分かっているから燃えるんでしょうね(^^)

愛しの彼といつもより♡なエッチを

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