船上淫ら 1 今日は毎年恒例のゼミの合宿に参加する日。 目的は勉強のためというのは間違ってはいないが、研究室に分属したばかりの3年生と4年生が交流を深めるためのイベントでもある。 私はワクワクしながら待ち合わせ場所に向かった。本来ならだるい行事なのに、私が楽しみにしている理由はゼミに秘かに付き合っている先輩がいるから。先輩は研究が忙しくて、私はバイト三昧でたまにしか会えないから貴重な時間を共に過ごしたい。 湖の傍の宿泊施設に着くと、くび引きで部屋割りを決めた。当然のように男女別々の部屋。先輩とは同じ部屋になれなかった。 「さあ、これから3時間しっかり勉強しろよー」 「はぁーい」 英語の研究論文を辞書片手に頑張って読み進めている。これからのことを考えるとワクワクしてそれどころではなかったが、集中力が途切れた時も、先輩がいる手前、真面目に勉強しているふりをした。夜にはバーベキューもあるし、まだチャンスはあるよね。 勉強が終わると、皆でボートに乗って遊んだ。 (あーあ。また先輩は他の女の子達と乗っていっちゃった・・・) 最後の頼みとなるバーベキュータイム。女の子達は包丁を握って、持ってきた野菜を切る作業をしている。女の子らしいところを見せるチャンスだが、私はそんなに料理が上手じゃない。 今回いい所を一つも見せられなかったかもしれない。落ち込んでいると、香ばしいお肉が焼ける匂いがしてみんなハイテンションになっていた。 (仕方ない、お酒飲んでみんなと楽しんじゃえ・・・) 先輩の傍に行って話をしたいが、付き合っていることは内緒にしているので安易な行動はできない。 「そろそろ解散〜!男は寝ているやつを運んでいけ」 (あ〜あ、もっと先輩と話したかったな・・・) 片づけを終え、部屋に戻っている最中に携帯が鳴った。先輩指定の着信音だ。 「何?もしかして由紀ちゃんの彼氏だったりして?」 どう見ても軽そうな男の先輩にニヤニヤ笑いながら聞かれる。 「いませんよ、彼氏なんて」 ばれやしないかと、ヒヤヒヤしながら答えた。実はこんなに近くにいるのにね。 部屋に入る前に素早くメールを読んだ。 『皆が寝た後散歩でもしない?あとでメールして』 嬉しさの余り、しばらく興奮が収まらなかった。噂好きの先輩もいるらしいから、誰にも知られないように平常心で過ごさなきゃいけない。うちのゼミの教授の一人は、カップルを嫌うらしいから、卒業させてくれなかったら悲惨だ。 シャワーを浴びた後、トランプで遊んで皆が寝静まったのは朝の3時近かった。どうしよう。先輩まだ起きてるかな?不安に思いながら教えてもらったアドレスにメールを送ると、2分後に返信が来た。 『起きてるよ。今から入り口に来て』 緊張しながら行くと、先輩の横顔が見えた。 「久しぶり」 笑いながら先輩が言ってくれたからホッとした。 「行こうか」 カチコチになりながら、二人で雑談しながら船乗り場まで散歩した。 船乗り場に着くと綺麗な満月が見え、それを湖面が写し取り、幻想的な雰囲気を作り出していた。先輩の顔が月の光に照らされて、あまりにも綺麗過ぎて胸が切なくなった。 幸せな気分に浸って二人で月を見ていると、突然先輩に抱きしめられた。 「せ・・んぱい・・・?」 声が震えてしまう。その瞬間、先輩の顔が下りてきて、優しくキスをされた。 1週間ぶりのキス。しかも外でしたのは初めてだ。 体から力が抜けそうになるのを押さえて、何とか口を開いた。 「もう・・・こんなところで見られたら大変だよ」 「こんな時間に誰も来やしないって」 先輩からシャンプーの良い香りが漂ってくる。 「久々に二人だけで過ごせるんだから・・・」 そう言うと、再びキスされた。さっきのと雰囲気がまるで違う、今度は長くて力強いキス。先輩が男になったのを感じてしまった。熱い舌が唇の隙間から浸入してくる。優しくクネクネと動き、口腔内を刺激される。 (んっ・・・そんなにされたら溢れてくるのを止められない・・・) 頭が真っ白になって体が崩れそうになった。 「ごめんね、急に・・・。ちょっと船に乗ってみようか」 「え?大丈夫?」 「大丈夫だって。誰もいないし」 勝手に船に乗り込む先輩の後を追う。 湖を眺めてぼーっとしていると、背後に先輩が移動した。 「このまま返したくないな」 後ろから優しく抱きしめられる。先輩の温かみが伝わって来て何だか気持ちがいい。 「やべっ、変な気持ちになってきた」 「どうしたの・・・?」 「何でもないよ」 そう言うと、首筋に優しくキスされる。そのまま上に向かって舌を這わせた。 「あっ・・・」 手がシャツの下からゆっくり入ってきた。ブラの上から胸を揉まれる。 (そ、そんな・・・。こんなところで恥ずかしいよ・・・) 私の顔はきっと真っ赤になっている。 ふと気が付くと、背中の方に先輩の硬くなったモノが当たった。経験の少ない私にもそれがどういう意味なのかは分かる。先輩・・・興奮してるの?私も変な気持ちになってきたよ。 next→ エッチをもっと楽しむために♡ 女性のための官能小説メニュー |