痴漢コート 1 (投稿:はるき様)
「わぁ、このコート素敵!」
 初秋のある日、私は新規オープンした都心のデパートに出かけました。
 地下鉄が延長され、その完成に合わせるように、終点の駅のすぐ近くに有名デパートが出店したのです。
 特に買う予定はありませんでしたが、新しいデパートと地下鉄を一度は見ておきたいという気持ちから、朝早くから化粧して、パステルカラーのブラウスに 薄いカーディガンを羽織って出かけました。
 スカートは、膝丈までです。

 目的地まで1時間強、デパートに入って、婦人服売り場を歩いていました。 私は、買う予定がなくても、普段からそういう売り場を見て回るのが好きで、 この日も、無意識のうちにそのような行動をとっていました。
 そこで、モスグリーンのシックなコートを見つけたのです。
 価格もオープニングセールということで、通常価格の3割引というお値打ちに設定されていました。
 あまり衝動買いはしないので、主婦友達からは、堅実と言われている私ですが、 あまりに気に入ったので、おそらく通常価格でも購入していたと思います。
 コートは他にも持っていましたが、それらのどれよりも素敵に思えたのです。
 その後、きれいに飾りつけられた店内を回り、買ったばかりの素敵なコートを着た自分を想像しながら、屋上のしゃれたコーヒーテラスで休憩しました。
 そこで一息入れた後、さらに家具売り場に行ってみました。
 外国産の高級素材を使ったテーブルや大型家具、藤で造られた小物、新素材で斬新なデザインのカーテンなどが、広い売り場に整然と並べられていました。 そのころ昼時になったので、レストラン街で軽い食事を取りましたが、食器は いかにもヨーロッパ調という雰囲気のあるものでした。
 ほとんど音のしない静かなエレベーターで1階に降り、同じ地下鉄に乗って家路へと向かいました。
 金曜の昼過ぎというのに、新しい地下鉄は人であふれています。
 来るときは座れたのですが、今度は席は空いていませんでしたから、仕方なく立っていましたが、停車駅ごとに人が増えてきて、いつの間にか、車両の中央 あたりで、人に囲まれるような形になっていました。
 新しい地下鉄は騒音もほとんどなく快適でしたが、そのとき、お尻のあたりに何かが当たっているような感じに気づきました。
 カバンのような冷たい感じではなく、なんとなく温かみのあるもののように思えました。
 地下鉄はほとんど揺れがなく、その堅いものが明らかな意思を持って左右に動いたとき、カバンなどではないことがすぐにわかりました。

 結婚して5年になりますが、まだ子どもを産んだことはなく、近所のフィットネスクラブにも毎週通っていましたから、スタイルには自信があります。
 その自信のある身体に、衣服越しとはいえ男性を感じて、
 (痴漢されるということは、私もまだまだ捨てたものではないんだわ)
と思っていました。
 もちろん、夫との夜の生活に不満があったわけではありませんが、このときは なぜか、いつもと意識が違っていたように思います。
 新しいコートを手に入れて、上機嫌だったのかもしれません。
 私が降りる駅までは、まだ20分以上もあります。
 (もっと押しつけてもいいのよ)

 私は淫らな妄想を膨らませながら、自分から男に押しつけるようにお尻を少し 後ろに突き出してみました。
 すると、男性の動きが一瞬止まり、さっと身体が離れてしまいました。
私がその後を追うように、さらにお尻を後ろに突き出すと、再び男性に当たり、それを確認すると、誘うように左右にゆっくり振ってみました。
 男性は了解したと言わんばかりに、また堅い膨らみをお尻に押しつけてきます。 男性はそのまましばらくゆっくりと動いていたのですが、コートを入れたデパ ートの紙袋と私の腰の間から手を差し入れてきて、私の腰を後ろから抱えるよ うにしました。
 私が、男性の動きに合わせて腰を揺すっていると、男性は腕に力を入れて、さ らに強く腰を当ててきます。
 (もっとよ・・・もっと・・・)

 10分以上、そんな状態が続いたでしょうか。
 電車は、すべるように走行しています。
 やがて、
「うっ」
と私の後頭部の少し上のほうで小さな声がして、私にしっかり押しつけられた 男性が震えているようでした。
 すぐに、私が降りる駅名を告げるアナウンスが聞こえました。
 すっかり忘れていた私は、後ろを振り返ることなくドアから出ました。
 あわてているせいもありましたが、男性の顔を見るのがなんとなく恥ずかしく 思えたせいもあります。
 (あの男性はきっとパンツの中で射精したんだわ)

 ドアが閉まり、次の駅に向かってゆっくりと動き始めた電車を見送りながら、 そんなことをぼんやり考えていました。
 (あの人、ドロドロして気持ち悪くないのかしら)
 気がつくと、私は駅構内にあるトイレに入っていました。
 狭い室内の壁に背中をつけて立っていた私は、躊躇することなく、スカートをまくりあげて、手を入れていました。
 パンティの上からクリトリスに指を当てると、お気に入りのパンティは濡れていて、ひんやりとした感触に思わず腰が震えます。
 (こんなところでオナニーするなんて・・・)

 もちろん、駅のトイレでこんなことをするのは初めてでした。
 思いに反して、私の指の動きは止まらず、パンティの腰の部分から手を入れ、しっとりと潤った草むらを掻き分けて、直にクリトリスに触れると、
 びくん!
 みごとに腰が震えて、
「あっ!」
 腰を思い切り前に突き出すと、背中を壁につけたまま、しゃがみ込むように腰を落として、はぁはぁと息を吐きながら、身体を震わせていました。
 私は、クリトリスがいちばん感じるのですが、触ってすぐにイッたのは、このときが初めてでした。
 (あぁ・・・私、なんていやらしい・・・)
 自己嫌悪に陥っていました。

 このことがあってから、私の中である妄想が広がっていきました。
 もちろん、それまでにも痴漢にあったことはありますが、服の上から軽く触れられる程度で、妄想につながるようなものではありませんでした。

 家に帰ってすぐシャワーを浴び、バスタオルを巻いて鏡の前に立ってみました。
 バスタオルをはずして、自慢のヌードを映してみました。
 豊かなバストにくびれた腰。
 ヒップラインにかけて、自分でもいやらしくなるくらい、むちむちしています。
 太もものつけ根の黒いデルタの奥には、女の部分が息づいています。
 ふと思いついて、リビングに無造作に置いてあった紙袋に入れたままのコートを引っ張り出して、値札をぶら下げたままコートを広げて身につけてみました。
 ボタンを掛けると、その下が素っ裸なんて、誰にもわかりません。
 そんな想像もできないでしょう。
 後ろの壁に背中をつけて、コートの一番下のボタンをはずすと、その隙間からちょうど股間に触れることができます。
 私はまた、駅とトイレでしたのと同じように手を伸ばしていました。
 今度は下着をつけていないので、そのまま触れることができます。
「あっ、あっ、あぁん・・・」
 びく、びく、びくっ!
 地下鉄の中のことを思い出して、またすぐに絶頂を迎えていました。

 その夜、遅く帰ってきた主人は、軽い食事を終えると風呂に入り、明日が休日ということもあってか、1ヶ月振りに私を求めてきました。
 いつものように十分な愛撫もないまま、自分勝手なセックスで、20分も経たないうちに私の中に射精し、自分だけ欲望を満たすと、早々に寝入ってしまい ました。
 もちろん、そんなセックスで私が満足できるはずもなく、主人が寝ている横でまたあの淫らな妄想が頭をもたげてきました。

 味気ないセックスの後、裸だった私は仰向けになって、脚を大きく広げました。
 妄想の中の私は、コートだけを着て満員の地下鉄に乗っていました。
 私を取り囲むようにしている大勢の男性たち。
 彼らは、会社では真面目そのもののサラリーマンなのでしょう。
 けれども、頭の中ではいやらしいことばかり考えているのかもしれません。
 その男性たちのたくさんの指が、私の身体を撫で回しているのです。
 きょう買ったばかりのコートのボタンはすべてはずされ、彼らの好きなようにバストを揉みしだかれています。
 乳首をつままれ、ゴツゴツした指先でいじられています。
 もちろん、股間にも男性の指がうごめいています。
 敏感なクリトリスを指ではじかれ、蜜壷にも指を入れられています。
 自分では立っていられない私は、正面の男性に抱きつくように腕を回してしがみついています。
 そして、唇を噛み締めて、漏れそうになる甘い声を押し殺しているのです。
 (あ、あ、あぁぁ・・・いい・・・)

 クリトリスをいじる私の右の指は、いつもより激しく動いていました。
 左手はバストを揉み、乳首をつまんでいます。
「イクっ・・・」
 自分で乳首とクリトリスを辱め、イッてしまいました。
 さらに、蜜壷に中指と薬指を捻じ込むと、恥ずかしい音が暗い部屋に響きます。
 親指でクリトリスを押さえつけていると、
 びくびくびくっ!
 甘美な感覚に腰が震え、シーツをびっしょりと濡らしていました。
 (もっと・・・もっと触って・・・)

 もう頭の中では、自分の指が痴漢の指になっていました。
 次の日も、その次の日も、私は妄想の中の痴漢に指で犯され、何度も何度も身体を痙攣させていました。

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