二人の悪魔 2 名前変換
 目の前で君のキスを見せつけられた。
 ほぼ一方的にが攻めて、彼は流されているという感じだ。
「ふぅ…ん」
 気分が高まっているのか演技なのか分からないが、は甘い声を出している。
 我慢できなくなったのか、彼も控えめにの唇を求めているのに気付いた。
 他人のキスなんて堂々と見るものではないのに、目が離せない。
 二人の唇が湿っぽい音を発しながらぶつかるのを見て、身体の芯が熱くなってきた。あーもう、弱いのに酒なんて飲むんじゃなかった。
 ・・・ムズムズする。一人で慰めたかったのに、こんなのを見てしまったら抑えが効かなくなるじゃない。
 正座を崩した状態で座りながら、かかとで股間を押さえた。こうしてないと中から一気に溢れてきそうだった。それでも中の方は潤うのは分かっているけど。
、いいよね?みんなでHしよう?」
 頬を赤く染めたが、あたしの承諾を得ようと尋ねる。
「う……」
 あたしは固まって答えられなかった。君もぼーっとして、のキスに骨抜きにされたかのように脱力していた。
「誰も否定しないから決まりっ!」
 君の上半身の服を勝手に脱がし始めた。
「…相当酔ってるね」
 恐る恐る尋ねてみた。
「いいじゃない。今日はあたし達の誕生日なんだから。あははは」
 いつになくハイテンションのだった。
 君は戸惑いながらも抵抗はしない。とんでもない姉だと思われているかもしれない。それとも男なら、エッチな姉と知り合えてラッキー!と思うのだろうか。
 君が上半身裸にされて、あたしは目のやり場に困る。
「ほら、君。にもキスしてやってよ。恋人同士なんだから早くしたいでしょ?」
 が意地悪な笑みを浮かべる。え?え?あんた、彼氏が姉とキスしてもいいのか!?
「もー、いつもここでしてるみたいにやっちゃっていいのよ」
 唇を指差すと、はあたし達を見て嫌味っぽく笑う。やっぱりあたしが家にいる時もキスしまくっているんだ。カップルなんだから当たり前だけどね。
 困っているあたしの背中をはどんと押した。
「きゃ!何するっ……」
 君の上に倒れてしまった。彼の目の奥が妖しく光っている。
 こわいっ!何が目的か分からないけど、キスしなきゃ殺されるんじゃ…。こんな事になるなら普通に怒ってくれたらいいのにー!
「我慢しなくていいよー」
「分かった」
 分かったって?こら、君、変なやつに流されちゃ駄目だって。
 ダメダメダメ…と心の中で唱えている間にも、彼の唇が迫ってくる。
「こんな綺麗なお姉さんに見られながらするのもいいかもね」
 悪魔に唆されて、くんはすっかりその気になっている。
「ダメだって……んっ…」
 あー…やっちゃった。もう知らないよ。の目の前であたしの唇は君に啄ばまれている。そんなに何度もしたらの反応が怖い。
 でも悪いけど興奮しちゃう。妹が見てる前で駄目だってば。
 あたしだって、いけない恋をしてみたいと思うけれど、誰かに見られながらするのは趣味じゃない。でも何で!?身体が熱い。息があがる。ふかふかの高級ベッドの上にいるみたいに、気持ちいいんですけど。
 しばらく彼氏のいないあたしは、どうやらキスだけで感じてしまったらしい。いや、君のキスは絶妙だ。姉妹だから彼氏との体の相性も良いのか?カッコ良くてキスも上手な彼氏がいるが羨ましくなる。
君ってキス上手だよねえ」
 背後からの声が聞こえるけど、怖くて見れない。
「えっ?そうかな?」
 に誉められて鼻の下を伸ばしていた君だが、あたしの顔を見ると表情が強張った。
 本当のことを話してしまった方が楽かもしれない。に激怒されるのを覚悟して話そうと決めた時だった。

「ちょ、ちょっと!何脱いでんのよ!」
 は自らのブラジャーを外すと、白い胸がぷるんと飛び出した。邪魔だとでも言うように、ブラジャーを床に投げ捨てた。オロオロしているあたしを君と違って、彼女は堂々としている。
 昔から大胆な行動をとる妹だとは思っていたが、まさかこんなことをするとは。
がしないなら、あたしが君としちゃおう。ほら、どいて」
「ど、どうぞ…」
   あたしが君の上から離れると、は彼の上にまたがり、首筋に唇をつけた。
ちゃんっ、駄目だって…」
 は彼の上半身に舌を這わせたり、音を立ててキスしたりどんどん攻め続ける。
 とうとう二人の生エッチを見る日が来たか…。シチュエーションは何だかおかしいけれど。
 うちの親がこれを見たらどう思うだろうか。あの変わり者の母親なら、よくやったわね。なんて笑ってくれるかもしれない。
 そんなことを考えている間に君の理性が削られていく。本気で抵抗すれば止めさせられるのに、から逃げようとしない。
 身体がビクッと動いたり、眉間に皺を寄せて感じているように見える。
「ほら…ちゃんの彼氏に怒られちゃうよ…」
 口だけはかろうじて抵抗しているようだ。
「んー?別に彼氏なんていないし。いたとしてもこんなの浮気にならないって」
 はとんでもない姉を演じている。
「ねー?も気にしないよね?」
 君の胸に顔を埋めながら、はあたしに尋ねる。
「うっ……」
 彼の急所を愛撫しているようで、君が声を漏らしながら身をくねらせる。
「そうだねぇ…お姉ちゃんなら別にいいけどぉーあはは…」
 どうにでもなってしまえ。になったフリをして、あたしも羽目を外してみようか。
 意を決して服を脱いだ。
 君は期待するようにじっと見つめる。
「あははっ!いい脱ぎっぷりだね」
 が喜んで笑っている。彼女の意図がよく分からないまま乗ってしまった。
「という訳で、君。二人分相手してもらうからね」
 既にはショーツまで脱ぎ始めた。あたしも下着姿になり、ブラジャーのホックを外した。この妹がいたら何でも出来そうな気がする。
「ほ、本当にいいんすか?」
 生まれたままの姿になったをちらちら横目で見ながら尋ねる。
「いいよ。でも先にイッたらダメだからね」
 胸を寄せるポーズをして、は挑発する。
「やべ…鼻血出そう…」
 君はもう堪らないという表情をして、二人を眺める。
 二人とも裸になると、親しい人でも全く見分けがつかないだろう。
 張りのある形の良い胸を見せ付けて、は得意気だ。双子だからあたしも同じはずだ。見せる機会はあまりないけれど、秘かに身体には自信がある。大丈夫、と同じなんだからばれないわよ。
「じゃあ、君の服脱がしてよ」
「…分かった」
 君の喉がごくりと動く。あたしは彼の傍にいって座ると、ある箇所を見つめた。あたしの身体にも彼の視線が刺さって痛いけれど、堂々としてなきゃいけない。
 彼のズボンのボタンを外すと、チャックを指でつまんだ。彼のモノは脱がなくても形が分かる位、大きくなっているようだ。他人の彼氏のを触るなんて、おそらく最初で最後だろう。緊張と興奮で手が微かに震える。
 窮屈なそこを傷つけないようにそっとチャックを下ろしていくと、開放されたそこがさらに大きく飛び出した。
 君は姉(あたし)に見られながら、に脱がしてもらっていると思ってるだろうが、実際は違う。あたしは彼氏以外の男性に触れてドキドキしている。二人の思いは違うものだが、きっと興奮してこれから起こることに期待しているはずだ。
 トランクスだけになってしまい、膨らんだ部分を嫌でも見てしまう。も嬉しそうに眺めていた。
「いいの…?」
 君に脱がせても良いか問うと、「俺はいいよ」とあっさり承諾した。いつも思うけれど、男の人は大きくなってるのを見られて恥ずかしくないんだろうか。
 じゃあ、いくよ…。どうなっても知らないからね。
 両手でトランクスの上部を摘み、膨らみに当たらないようにゴムを伸ばしながら脱がしていく。中から赤黒いものがぴょんと飛び出した。
「………」
 珍しいシチュエーションに興奮して、既にはちきれんばかりに元気になっている君。これをあたしにどうしろと。
 彼氏だったら遠慮なく触っていたかもしれないけれど、の彼のものに触れるなんて恐れ多くて出来ないわ。
 ここは全ての指示通りにするしかない。

「もうおっきくなってるじゃん。触ってあげたら?」
 腕組みをしたが女王様のようにあたしに命令を下す。穏やかな口調だがそれには絶対に逆らえない。
「うん…」
 いきり立っているものを見つめて、どんな風にしたらいいんだろうかと迷う。
「あんた緊張してんの?いつもみたいにしたらいいのに」
「そりゃ見られてたら緊張するよ!」
 まったく、は調子に乗ってーー!この女と付き合って浮気なんてしたら、恐ろしいことになりそうだなあ。
 君は早く触って欲しいのか、時折ビクビク主張している。
 思いきって竿を握った。一瞬大きく膨らんだそれはとてつもなく熱く感じられる。そのままどうして良いか分からずに擦ったり、先端を握ったり弄んでいたが、次第に手つきがいやらしく変化していく。
 誰かに教わったわけではないのに、自然と感じる場所を触っていたようだ。君の腰が跳ねて、小さく喘ぎを漏らす。自分の愛撫で感じてくれるのは嬉しい。笑顔になりそうなのを抑えて、官能的に手を動かす。
 どんなにかっこいい男性でもこのようなグロテスクな武器を持っている。初めての時は怖いと思ったけど、だんだんそれが良くなってくる。互いの性器に惹かれるのは人間の本能なのだろう。
「俺、ただじっとしてるだけでいいのかな…」
 切なげな吐息を共に、呟く彼。どうやらあたしも追い詰めるのが好きみたいだ。
「さあ、後で奉仕してもらうかもね。でも先にあたし達がサービスしてあげるから」
 サービスって…あんたはソープ嬢か。
 どこから取り出したのか、は透明な液体が入った瓶を持ってシェイクしながら、あたし達に見せ付けた。それが何なのか想像できない。
「何それ?」
「これは舐められるローションだよ。女の人と男の人のー色んなところに塗るの。イチゴ味でおいしいんだよ」
 恥じらいもなく答えるからびっくりする。
…そんなもの使ってるの?まさか、彼氏と使ってきたとか?」
「別に。どうでもいいでしょっ」
 途端に不機嫌になる。やっぱり浮気相手?と何かあったに違いない。
も手出して」
「はい…」
 手を差し出すと、掌に溢れんばかりの量のトロリとした液体を垂らされた。冷たくてボディローションのようだ。初めて触ったあたしは不覚にもワクワクしていた。ふふふ、何だか楽しそう。
「あたしもやっちゃうからね」
 もローションを手にとると、恥ずかしそうに待っている君のモノに垂らした。反り返っていた茎が跳ねて反応する。 よほど楽しいのか、は新しいおもちゃを手に入れた子供のように目が輝いている。
 卑猥な光景のはずなのに、見ているとあたしもソワソワしてきた。早く彼に塗りたくなる。
「あたしも…」
 失礼しまーす。少しずつ垂らしながら、観察する。元気よくビクビクと動いてくれて嬉しくなる。やばい、大人のおもちゃで 遊ぶのって面白いかもしれない。
 あたしは自分を少しずつ解放していき、透明な液体ですっかり濡れてしまった竿を優しく握って撫で回した。
「あっ……」
 彼の整った顔が歪み、手の中のモノがますます大きくなる。それを見たあたし達姉妹は、喜んで気分が昂ぶってくる。
 くちゅくちゅ卑猥な音を立てながら、ぎこちなくしごいてあげた。君は時々気持ち良さそうな吐息を吐き、あたしのエッチな部分を刺激する。何となくいい雰囲気になっているあたし達を見て、もじっとしていなかった。
「それだけじゃ物足りないでしょう?もっと気持ちいいことしてあげる」
 そう言うと、君自身に顔を近づけた。先端のぎりぎりまで口を寄せると、ふぅーっと息を吹きかけた。
「うぅっ…」
 低い声と共に、先端から透明な滴が滲み出した。へぇ、これが先走りなのね。男の人をあまり知らないあたしはまじまじと観察する。
 涙で濡れた棒は、幾筋もの血管が浮き出て欲望を主張していた。
「美味しそうだから食べちゃおうっと」
 その言葉に君が素直に反応する。頬を少し染めて、お姉さまに弄られている少年のようだ。もう堪らない、好きにしてと心の中で叫んでいるかもしれない。
 は彼の根元を握ると、下からぺろぺろ舐めていった。ってば激しい。相当慣れているのか。舌遣いがいやらしく感じる。へぇ…こんな風に舐めるんだ…。後学のために参考にしておこう。
 君がお尻をもじもじ動かしているのが可愛い。筋張った部分が弱いのか、が舌を立てて舐めると、彼は目を閉じて荒い息を吐いて快感に耐えているようだった。そのうち達してしまうんじゃないかと妙にワクワクする。
「んー…甘くておいしい。君の味もする…ねえ、気持ちいい?」
「は、はいっ!めちゃくちゃいいです…」
 の舌使いにメロメロになっているようだ。
君はにやってもらってないの?」
 先っぽを口に含みながら、上目遣いで尋ねる。あんたそんなこと聞いてどうすんのよ。
「何か悪いから言えなくて…女の人は苦しそうじゃないですか」
 あたしを見ながらばつが悪そうに答える。
「へえ、優しいんだね。でも慣れたら簡単だよ…たまにはやってあげなよ、
「…うん、そうだね」
 その場しのぎの返事をする。するのはなんだから、知ったこっちゃない。
「ほんと!?」
 君はやけに嬉しそうだった。そんなにお口でしてもらいたかったのかな。てか、は普段は君にしてないのによくこんなこと出来るね。浮気相手(本命?)の彼にしてあげてるんだろうか。
も一緒にするよ!」
 あたしはベッドの上でゆっくり休んでいると、に催促された。
「一緒に?」
「そう。あんたはこっち側を担当ね」
 君の右側に座ったは、彼の茎の片側を指差して言った。こっち側をあたしに舐めろと言っているのだ。
 が右側を舐め、あたしは左側を一生懸命愛撫した。既にベタベタになっている茎を唾液でさらに濡らす。君は、くっ…とかうぅっ…とか苦しそうに小さく喘いでいる。その度にあたしの子宮も熱く疼く。この逞しいものであたしを愛してくれたら…と淫らな想像をしてしまう。
「あぁ…はぁはぁっ……」
 しばらく夢中で舐めていたが、ふとの様子がおかしいのに気付いた。もしかして…。
 は彼のを舐めながら興奮しちゃって、自らの秘所を手で弄っていた。
 ちょっとあんた何やってんのよ!それにあたしも、妹が自慰するのを見て何だか変な気持ちになってしまう。別にレズとかシスコンじゃないはずなのに。他人のタブーが気になる。
 本当は彼らが来なかったら、あたしも今頃一人でしていたと思う。お風呂でシャワーを使ってしたり、指で弄ったり、おもちゃを使ったり、欲望を溢れさせて乱れてしまう。
 片手をもじもじ動かしているは、声を上げて心底気持ち良さそうだった。君も二人にフェラされて、のオナまで見せられるものだから、真っ赤になって見惚れている。
「そろそろやばいんだけど…」
 君は膝を忙しなく動かせながら言った。
「別にいいよ。このままイっちゃっても…」
 が言うと、君は力ずくであたし達を止めさせた。
 次の瞬間、あたしはベッドの上に押し倒された。

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